商品コード:1399-062[RCA] C.ヴァラブレーガ(pf) / スカルラッティ:鍵盤ソナタ集(16曲)
商品コード: 1399-062
商品詳細:チェーザレ・ヴァラブレーガ(Cesare Valabrega)はイタリア生まれの男性ピアニスト。1950年代後半~1960年代にイタリアRCAに僅かな録音を残しただけの知られざるピアニストである。ドメニコ・スカルラッティを中心としたバロック~前古典派の鍵盤作品を専門とする奏者でスカルラッティを得意とした。特徴はロマン派的誇張は控えめで明瞭なタッチとリズム感でチェンバロ的発想を残したピアノ奏法を持ち前とした。ヴァラブレーガはあくまで国内向けの録音の特化した音楽家でRCA Italianaにしか録音がない。教育的・文化的録音が多かった為である。国際的に売って出た音楽家ではなかった。音楽院系の教育者・研究寄り奏者だった可能性が高いと考えられている。「ロマン派以前の様式を、近代ピアノで誠実に再現しようとした世代であり、マルセル・メイエルのような動機で録音を行ったと思われる。様式理解が大変高い分、派手さはない。しかしメイエルと互角といえるほどの見識が高く、高雅な演奏を行っている。イタリアのメイエルと呼びたくなるほどである。ただしメイエルのような背景が無かったので国内で沈んだままという状況である。ヴァラブレーガは、スカルラッティを「イタリア人の耳」でまっすぐ後世に渡そうとした、静かな専門家といえる。その演奏には歴史と博識が詰まっている。またこの16曲の曲中は偶然ではなく考えられた配置なのである。これは学者的な意図から来ている。このLPは「組曲」的に作られているということである。16曲は、実質 4つのブロックに分けて聴くような配慮がある。第1ブロック(1–4曲目):K.23ホ長調--K.14ニ長調-K.33ロ短調--K.349ト長調は長調 → 長調 → 短調 → 長調であり(手交差)を 2曲目と4曲目に配置して聴き手を一気に「スカルラッティ世界」に引き込む構成である。調性の軸が短調周辺に集中し明暗の揺れが構造的に浮かび上がる初期ソナタの緊張と陰影なるグループである。第3ブロック(9–12曲目)K.187 ヘ長調--K.57 ロ短調--K.218 ヘ長調--K.67ト短調は長調を軸に、短調を挟み、舞曲的・民俗的要素が強まるスカルラッティの舞曲性を意識したグループになる。第4ブロック(13–16曲目)のK.463イ長調 --K.358 ト長調--K.15 ニ短調--K.21 ニ短調では明るい長調から短調で締めており、最後の2曲をニ短調--ニ短調とニ短調を意識した締めである。これは「華やかに終わらせない」イタリア的美学なのだろう。後期様式と収束という意図の第4ブロックである。結果的に技巧と明るさ ― スカルラッティの顔→初期ソナタの緊張と陰影→中期スカルラッティの舞曲性→後期様式と収束---というヴァラブレーガの学研的な意図が込められた圧巻の1枚なである。ただの珍品ではなく、凄い1枚といえるイタリア盤!イタリアだけのリリースである!スカルラッティを“一つの音楽体験"として聴かせる、考え抜かれたLP!ヴァラブレーガは只者ではない!
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