商品コード:1395-061[DGG] E.ヘフリガー(t)/ シューベルト:歌曲集「美しき水車小屋の娘」D.795
商品コード: 1395-061
商品詳細:エルンスト・ヘフリガー(1919-2007)はスイスの風光明媚な山村ダヴォスに生まれたテノール歌手。チューリヒ芸術学校とヴェッティンガー神学校に学び、往年のウィーンで活躍した名テノール、ユリウス・パツァークに師事。1942年、バッハの『ヨハネ受難曲』の福音史家を歌ってジュネーヴでのデビューを果たす。指揮者フェレンツ・フリッチャイの示唆を受けてオペラにも進出、1943年から52年にかけてチューリヒ歌劇場でレパートリーの基礎を固めてゆく。ヘフリガーは1949年のザルツブルク音楽祭で、オルフの『エディプス王』世界初演に参加、ティレシアス役を創唱して一躍その名を知られるようになり、当代屈指のリリック・テノールとして広範囲に活躍、1952から1974年まで第1リリック・テノール歌手を務めていたベルリン・ドイツ・オペラを本拠に、ヨーロッパとアメリカの主要な歌劇場で得意としたモーツァルトのオペラ上演に出演、その端正な歌唱で魅了した。オペラ歌手としての華やかな活躍を続けながら、リサイタルとコンサート活動も継続して行われた。特にバッハの受難曲における福音史家として傑出した名声を確立、1958年にカール・リヒター指揮で行われた『マタイ受難曲』の録音で、日本の音楽ファンにもその存在を強烈に印象付け、現在もなお多大な尊敬を受けている。また、ヘフリガーは後進の教育にも非常に熱心で、1971年からミュンヘン高等音楽学校で教授を務めたほか、チューリヒやマールボロ音楽祭等でマスタークラスを催した。日本にも1980年からの草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバルに長年講師として参加、日本の歌曲をドイツ語訳で歌うなど、親日家としても知られてた。リートの上手いテノールとしての名声は特に日本で拡大し、中古LP市場で珍しく人気の高い男声歌手なのである。さてこの「美しき水車小屋の娘」を見て違和感を感じた方は正常である。こんな録音は存在しない。J.ボノー(pf)との1958年録音と1970年頃のE.ヴェルバ(pf)との Ex Librisと1983年のJ.E.デーラー(pf)とのClaves録音の3種しか存在しないはずである。ではヘルタ・クルスト(pf)との当LPは何か? 恐らくだがDGGでの「美しき水車小屋の娘」の最後の録音のつもりで1969年頃録音したが、同時期のE.ヴェルバ(pf)とのスイス録音が何らかの理由で優先され、発売がボツになった音源と思われる。 E.ヴェルバ(pf)とのEx Librisよりヘルタ・クルスト(pf)との録音が先だったが、既にEx Librisとは契約が決まっていて、政治的に発売が出来なったと推察される。ヘフリガーのシューベルトはどれも複数回録音が有るため、この時期の別録音は不思議ではないが、タイミングが悪かったとした言いようがない。結局録音事実だけが存在する幻の「美しき水車小屋の娘」となった。当サンプル盤が出てこなければボツ録音があった事さえ知り得ない事である。幻の盤につき割高にはなるが興味のある方には一期一会の機会になるだろう。プレスは1970年で間違いない。Ⓟ1958はJ.ボノーの時の年号。ピアノのヘルタ・クルスト(1907-1970)はベルリン生れのメゾソプラノ歌手兼ピアニスト。戦後から1950年代にかけて、ライプツィヒやベルリンを中心にリート(歌曲)伴奏ピアニストとして活動した。メゾソプラノ歌手としての録音はないと思われる。当時の歌曲伴奏者として高い評価を得ていた。ディースカウの伴奏が多く、ベルリン芸術賞を受賞している。
E.ヘフリガーの在庫一覧へ









