商品コード:1380-053[PHILIPS] A.グリュミオー(vn)/ ブラームス:Vn協奏曲Op.77, アルト・ラプソディOp.53
商品コード: 1380-053
商品詳細:ベイヌム/コンセルトヘボウによるブラームス。迫力満点のオーケストラが素晴らしい。Vn協の魅力の一つに、このダイナミックなオケがあるが、その点では、このブラームスは合格だ。ソロのグリュミオーの繊細かつ明るい表現は、音楽を聴く者にとって、大きな喜びである。安価な装置でも必ず満足いただけると信じるブラームスVn協の傑作。多数イラスト写真の入った8ページの綴込リブレット付豪華ジャケット。限定プレス、美品。モノラルを侮ると損をする見本。これはグリュミオーのブラームス:Vn協奏曲の初回録音。2回目はC.デイヴィス指揮ニュー・フィルハーモニアo.と6500 299。グリュミオーのソロは当然素晴らしいのだが、何よりベイヌム時代のコンセルトヘボウo.の音が良い。次のハイティンクの時代ではもう聴けなくなった渋い中にもパワーと輝きのある伝統の音が出ている。腹の底にズシリと感じる弦楽の響きはこの時代だけのものである。57歳という若さで亡くなったベイヌムの亡くなる前年の録音でメンゲルベルクの時とも異なる独自のコンセルトヘボウ管弦楽団黄金時代と呼ぶにふさわしいオケである。こういう録音こそモノラルでオケの音が良く解かる。グリュミオーはこの時37歳という脂の乗り切った時期であり、1960年代に入ると音の美しさは変わらないが表情が大人しくノーブルさが目立つようになる。グリュミオーも1950年代特有の色気さえ感じるヴィブラートを多用していた時期である。激しく燃える情熱的なスタイルもこの時期だけである。1960年代より前のめりな積極性があり、若々しさが全面に出た持てあますかのような美音を惜しげもなく振りまくスタイルである。1953年にPHILIPSと契約を結んだグリュミオーだが、彼もまた、若い時期ほど良いヴァイオリン奏者である。PHILIPSにはFi-Fi Stereoのような魅力あるレーベルもあるが、音より演奏の内容、クオリティで選ぶのが重要である。この録音では1957年にベルギーのルノア伯爵から貸与された1727年製ストラディヴァリウス「ジェネラル・デュポン」を使っているはず。1971年にオランダの楽器商から1744年製のグァルネリ・デル・ジェス「ロゼ」を購入し、それ以降は大きく音が異なる。日本は黄金期のモノラル盤が安価で入手できる良い時代となった。
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