作品名：ベートーヴェン:Vnソナタ集-1/Vnソナタ1番Op.12-1 | Vnソナタ3番Op.12-3

レーベルタイプ：【英国でのオリジナル】---金大ニッパー中溝, フラット重量(ALPに90度に切れたフラットは存在しない), スタンパー/マトリクス:2XEA 281-1N/2XEA 282-1N(最古), 1953年頃の製造分(最古)

ジャケット：【英国でのオリジナル】---初期共通デザイン・見開中入背白布貼(コロネーション), ⓅⒸなし(最古)

トピックス：【初入荷の希少タイトル!】---1952年頃ロンドンでのモノラル録音, 録音詳細不明, 1953年The Gramophone Co. Ltd. Hayes・Middlesex・England, によりコピーライト登録・同年1月His Master's Voice:ALP 1050(当装丁)にて初リリース, これは英国での初年度リリース分オリジナル, 当社初入荷の希少タイトル, 全5枚で全集完結・これはそのVol.1でコロネーション・初期デザインジャケット入りは当番号のみ, 順にVol.1:ALP 1050(1/3番・1952年頃録音・1953年発売)、Vol.2;ALP 11055/10番・1952年9-10月録音・1953年発売), Vol.3:ALP 1338(2/4番・1954年12月録音・1956年発売)、Vol.4:ALP 1354(6/7番・1954年12月/1955年1月録音・1956年発売)、Vol.5:ALP 1376(8/9番・1954年9月録音・1956年発売)

商品詳細：1952年9月から録音が始まり、1955年1月でベートーヴェン:Vnソナタ全集録音が行われた。発売は1953-6年、EMIでのモノラル全集録音(ALP 1050/1105/1338/1354/1376)の5枚で単売された。入荷は多くない。Y.メニューイン(vn)L.ケントナー(pf)の2人は他にもメジャー・ソナタの録音がある。ケントナーは姉の夫で義兄弟となるメニューイン・ファミリーの一員。2人のコンビは大変良い。この録音はフランスFALPでも箱で発売された。近年人気に陰りのあるメニューインだがモノラル期の気合の入ったこの録音は忘れるべきでない。このシリーズはプレスが限られる。 全容はVol.1:ALP 1050(1/3番・1952年ころ録音・1953年発売)、Vol.2;ALP 11055/10番・1952年9-10月録音・1953年発売),Vol.3:ALP 1338(2/4番・1954年12月録音・1956年発売)、Vol.4:ALP 1354(6/7番・1954年12月/1955年1月録音・1956年発売)、Vol.5:ALP 1376(8/9番・1954年9月録音・1956年発売)。今ではメニューインは録音がやたら多く、出来・不出来の激しいヴァイオリン奏者として有名になった。中には傾聴に値する録音もあるのだが、その数は残念ながら多くはないのが実状である。幾らレコード会社が宣伝しようが、この情報社会で一度固定された評判は数十年では変わらないだろう。これでは全否定された音楽家にも等しい。ユーディ・メニューイン(1916- 1999)は米国ニューヨークに生まれ、後にイギリス国籍を取得し、ベルリンで没したユダヤ系ヴァイオリン奏者。知らぬ者はいない有名人だが、ここまで評価の低い有名人もいない、気の毒なヴァイオリン奏者。幼い頃から演奏界の神童として活躍した、20世紀で最も偉大なヴァイオリン奏者の一人とされた。少なくとも晩年までは幸福な音楽家だったに違いない。あまりに多くの録音を無節操に発売したのも原因だろう。数字でもEMIには300以上の作品を録音している。しかし数少ないが悪くない録音もある。妻ダイアナの義兄であるルイ・ケントナーと共演したベートーヴェン:Vnソナタ全集はその稀有な録音の一つだろう。勿論最高ランクではないことは確かだが、多くの協奏曲録音より希少であり、彼のヒューマニストとしての身上が反映された素朴で美しい演奏である。全否定はすべきではない。少しでも良いところを見るのが人としての最低のルールだろう。

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