作品名：シューベルト:交響曲5番 D.485 | 交響曲8番 D.759「未完成」

レーベルタイプ：【フランスでのステレオ再版】---赤白SCニッパー段なし中STEREO (Gravure Universelle STEREO), グルーヴガード厚, スタンパー/マトリクス: 21/ 21, 1967年頃の製造分Pathéプレス

ジャケット：【フランスでのステレオ再版】---折返表コートペラ, ⓅⒸなし, ジャケット裏年号:なし, ジュベール工房デザイン

トピックス：1963年11月・1964年2月ロンドンにてモノラル/ステレオ録音, 録音技師:Douglas Larter, プロデューサー:Walter Legge, 英国では1964年Columbia Graphophone Company Ltd. Hayes・Middlesex・Englandによりコピーライト登録・同年英COLUMBIA:33CX 1870/SAX 2514(B/Sレーベル)にて初リリース, フランスでは1964年頃仏COLUMBIA:FCX 994/SAXF 994(紺/銀音符段なしStéréoレーベル・棒付厚手ボードジャケット・ステレオシール付きジャケット入り)にて初リリース→1967年頃La Voix De Son Maître:CVB 994(赤白SCニッパー段なし中STEREOレーベル・折返表コートペラジャケット入り)・当アイテム→1971年頃2C 069-00579(カラー切手ニッパーレーベル・三方開赤枠ジャケット入り)---と変遷する, CCA, CVA番号が存在するか不明, ドイツではドイツCOLUMBIA:33 WCX 1870/STC 91306→ELECTROLA:1C 063-00579

商品詳細：1963年11月と1964年2月ロンドンでの録音。クレンペラーはシューベルトの交響曲を4/5/8/9番と録音している。4番は1950年モノラル録音のラムルーo.とで、フィルハーモニアo.とは3曲となる。クレンペラーのドイツ・オーストリア系作品はどれも見事なスケールで描かれた揺るぎない貫禄を感じさせる演奏である。曲により、それがはまる場合は5ツ星となるが、中にはクレンペラーの資質が裏目に出る場合が無くはない。シューベルトの場合、曲によりスケール感や重厚さだけでは計り切れない部分があるのは確かだろう。3曲中でも9番「グレイト」交響曲は名演と名高いが、勿論5/8番も同様である。シューベルトが持つ歌謡性を嫌味無く表現できている。そこに重厚感が加わり、ゴージャスな音楽性が構築されている。クレンペラーほどスケール感や重厚感を上手く出す指揮者はいない。切れ味だけで料理できる曲ではない。シューベルトの交響曲にスケール感や重厚感が出れば言うことはない。クレンペラーという資質自体が最初から相性が良いのは歴然だろう。それはモノラルでもステレオでも変わらない。ステレオは特に人気で安価ではない。クレンペラーの「未完成」は意外なほど早いテンポで進む。感傷など排除しているからそうなっていったのだろう。その為ロマンチックではない。屋台骨ががっちり組まれた堅牢な演奏だが、情感は希薄である。そこがクレンペラーの資質であり、魅了ともいえる。「グレイト」はしっかり嵌った名演だが、5/8番は「グレイト」とは多少傾向が異なる演奏だが、何方もクレンペラーらしい演奏と言える。

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