商品詳細：P.トルトゥリエ(vc)E.ハイドシェック(pf)は1971年7月と1972年2月にベートーヴェンのチェロ・ソナタ全5曲をパリのSalle Wagramで録音し、1972年に2枚組の箱入りでEMI系から発売された。これが好評だったようで2人は1972年の後期にここに収録のVcとPfのための変奏曲3曲を録音した。それだけではA面分にしかならない為、B面はハイドシェックがソロで「エロイカ変奏曲」を入れている。1973年にベートーヴェン:変奏曲集として1枚物で発売された。チェロ・ソナタ全集の継続版という形となった。録音時、トルトゥリエは58歳。ハイドシェックは36歳で22歳差のデュオである。ハイドシェックはトルトゥリエを尊敬しており、相性が良かったようである。B面全てをハイドシェックに譲ってくれたのもトルトゥリエの親心だろう。2人の精鋭音楽家による演奏にはよく聴いた曲にも高い次元のクオリティを有していて、在り来たりの演奏では決してない。変奏曲のようなマイナー作品にさえ魂が宿るような高貴な雰囲気が漂う。ハイドシェックは単なる伴奏に留まらず、テンポをリードし、全体の雰囲気を締めている。質の高い演奏に感じられるのはハイドシェックのピアノによるところが大きいと思われる。既に2人のチェロ・ソナタ全集をお持ちの方には是非聴いていただきたい続編であり、お持ち出ない方にとっても2人の室内楽録音として大いに価値の高い内容のLPである。

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