商品コード:1385-027[PHILIPS] P.カザルス(vc)/ ベートーヴェン:Vcソナタ全集(全5曲)
商品コード: 1385-027
商品詳細:ベートーヴェンのVcソナタ全集はモーツァルトやハイドンの影響が強い初期(1/2番)、Pf協奏曲やVn協奏曲、Pfソナタの多くが作曲された成熟期(3番)、そして晩年(4/5番)に作曲された。1927年パリ、ウィーンでのカザルスの演奏の成功によって初めてこのVcソナタ集が広く知られるようになった。そのパイオニアのカザルスとゼルキンの録音(1953年プラド音楽祭)は、互いの音と音、フレーズとフレーズの「間」に耳を傾けながら燻し銀のような深い音楽の味わいを見事に作り出している。2番のみ1951年ペルピニャン音楽祭で先行録音され、米国では先行発売された。その後1953年プラド音楽祭で残りの4曲が録音され全5曲が揃った時点で米COLIMBIAから3枚入りアルバムで全集が発売された。同年3枚のLPに分けて単売もされた。欧州では国ごとに異なり、英国では米国の単売と同じカップリングで英COLIMBIA/英PHILIPSから発売された・33CX 1093(2番+変奏曲2曲)/ABL 3131(1/5番)/ABL 3223(3/4番)。フランスでは5曲が2枚のLPに分かれて連番のバラ2枚でリリースされた。フランス盤に変奏曲の2曲は含まれない。フランス盤の音質は良く、2枚で完結し使いやすい。カザルスがカザルス音楽祭で残した録音は人類の至宝として米国COLIMBIAが中心となりLPに記録された。欧州でも形を変えて発売され続けた。再版でも多く流通している1951/53年録音である。特徴あるカザルスの唸り声とともに巨匠の業として特別な録音として世界に知られる。晩年になっても衰えることのなかった高い精神性をあますところなく示した名演である。今日ではカザルスの主観が強い癖のある演奏と評される録音だが、このスタイルこそがカザルスの音楽性なのである。厳しさと温かさが同居した迫力がある演奏をどう見るかは後世の役目だろう。
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