商品コード:1385-042[PHILIPS] イタリアQt. / ヴェーベルン:室内楽曲集/弦緩徐楽章(1905), 弦楽四重奏曲(1905), 5つの楽章Op.5, 6つのバガテルOp.9, 弦楽四重奏曲Op.28
商品コード: 1385-042
商品詳細:これまでのイタリアQt.の録音の中で最も現代に寄った録音となる。ヴェーベルンの弦楽四重奏のために書かれた作品は全て網羅されている。ラヴェル/ドビュッシーも比較的新しい時代の作品だが、それらより近年の20世紀作品集である。作曲家アントン・ヴェーベルン(1883- 1945)はウィーン生まれ。ウェーベルンとも書かれるがヴェーベルンが正しい。シェーンベルク(1874-1951)やベルク(1885-1935)と並んで新ウィーン楽派の中核メンバーであり、なおかつ20世紀前半の作曲家として最も前衛的な作風を展開した。この為、生前は顧られる機会がほとんどなかったが、戦後の前衛音楽勃興の中で再評価され、世界的に多くの作曲家に影響を与えた。1904年からシェーンベルクに師事して作曲修行を続けた。シェーンベルクより9歳年下である。第一次世界大戦後は、シェーンベルクを輔佐して私的演奏協会を設立。1922年から1934年までウィーン労働者交響楽団の指揮者を務め、BBC交響楽団にも定期的に客演を続けた。盟友ベルクが1935年に急逝すると、遺された《ヴァイオリン協奏曲》のイギリス初演で指揮を執った。1945年に喫煙のためにベランダに出てタバコに火をつけたところを、オーストリア占領軍の米兵により、闇取引の合図と誤解され、その場で射殺された。A面頭の弦楽四重奏のための緩徐楽章を初めて聴いた方はその聴きやすさと新鮮さに驚くことになるだろう。古典的な作品を中心としてきたイタリアQt.はやはり訳の解からない曲集を録音した訳ではなかった。室内楽好きならば、いつかは通る道だろう。それをイタリアQt.で聴けるなら幸運ではないだろうか? 1905年の弦楽四重奏曲は静かに始まる曲で悪くない。無調の「弦楽四重奏のための5つの楽章」は如何にも現代作品風だが、意外なほど愉しめる。「弦楽四重奏のための6つのバガテル 」も同様。最後の弦楽四重奏曲Op.28で技法の極地に至るとされている。Op.28は意外にも短い8分程度の長さである。後になるほど作品の純度は高まり、芸術的な真価を発揮する。ウィーンの世紀末の音楽が極まってゆく過程を音で愉しめる見事なLPといえる。
イタリアQtの在庫一覧へ









