商品コード:1383-044t[SUPRAPHON] F.コンヴィチュニー/ シューベルト:交響曲9番「グレイト」
商品コード: 1383-044t
商品詳細:1962年コンヴィチュニーがチェコフィルを振ったSUPRAPHONオリジナル録音。ETERNAでも820(5)577で出ているが、こちらが本当のオリジナル。珍しくよく唄う演奏で、ゲヴァントハウスo.の時とは、色合いが異なる。ベートーヴェンと並ぶ傑作と思う。Supraphonは当時からアンチェルのようなチェコ人指揮者は自国作品のイメージアップのために国際的な「チェコ音楽の顔」として温存し、ドイツ作品は国外の西側指揮者で--というSUPRAPHONの確固たる戦略があった。民族音楽=自前の指揮者(アンチェル、ノイマン)で固める。国際的名曲=西側で売れる外国巨匠を招いて権威付けする。この二本立ての大きな方針のもとに、ドイツ=オーストリア系大作で国際的レパートリーであるシューベルト:交響曲9番「グレイト」という名作を国外の大物指揮者に任せる事とした。当時チェコスロバキアと東ドイツは文化協定に基づき、国営レーベル(Supraphon と Eterna)の間で録音・演奏家の交流を進めていた。コンヴィチュニーという戦後のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者として、東独を代表する存在として、交流の容易な東ドイツ指揮者を選定した点は合理的である。1960年前後にベートーヴェン交響曲全集を録音しており、ドイツ=オーストリア系作品の大家である点も申し分がない。クレツキのような西側指揮より断然に交渉が安易でありEternaへ貸しを作ることができる。その流れの中で、チェコ・フィルにドイツの名指揮者を招いて録音を行うプロジェクトが企画された。ドイツ的権威を持つコンヴィチュニーとチェコ・フィルの共演は国内でも国際市場においても大きなアドヴァンテージとなる。自国指揮者が大作演奏の水準を超えられるかという懸念もあったのかもしれない? これは1962年4月にプラハで録音された。コンヴィチュニーは録音の3か月後の1962年7月に急逝した為、この録音は晩年の国際的客演録音のひとつとして貴重な存在となった。ETERNAとの共同制作の形で1966年ETERNAからも発売された。チェコでは1963年にコンヴィチュニーの没後盤として発売され、人気盤の一つとなった。カタログ的にもドイツ=オーストリア系大作の録音に乏しかったSUPRAPHONレーベルの強力な1枚となった。何よりコンヴィチュニーの録音の大半がゲヴァントハウスo.であり、全く性格の異なるチェコフィルとの共演は大いに興味をそそる演奏である。予想通りチェコフィルの温かみのある素朴な弦の音がスケール大きく広がる演奏はコンヴィチュニーならではであり、相性の良い組み合わせであったことが解かる。全体に穏やかな仕上がりであり、シューベルトの持つ叙情性とコンヴィチュニーの持つ強固な意志が融合した生涯一度限りの名演である!
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