商品コード:1382-019[PHILIPS] A.ウニンスキー(pf) / ショパン:Pfソナタ2番Op.35「葬送」, Pfソナタ3番Op.58

[ 1382-019 ] Frédéric Chopin, Alexander Uninsky – Klavier


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商品コード: 1382-019

作品名:ショパン:Pfソナタ2番 変ロ短調 Op.35「葬送」 | Pfソナタ3番 ロ短調Op.58
演奏者:A.ウニンスキー(pf)
プレス国:フランス, France
レーベル:PHILIPS
レコード番号:A 00168 L
M/S:モノラル, monaural
枚数・大きさ:12インチ, 30cm×1
評価/レコード:7
評価/ジャケット:A
キズ情報:
レーベルタイプ:【フランスでのオルジナル】---赤/銀Minigroove内溝, フラット重量, Made in Franceの刻印, スタンパー/マトリクス:AA 00168 ▽1L=8/AA 00168 ▽2L=14, 1952年頃製造分(フランス最古または近い)
ジャケット:【フランスでのオルジナル】---見開中入両面紙ペラ, ⓅⒸなし, ジャケ裏年号:なし(フランス最古)
トピックス:1951年オランダでのモノラル録音, 録音詳細不明, オランダでは1952年頃N.V. Philips Phonografische Industrie によりコピーライト登録・同年PHILIPS:A 00168 L(アズキ/金Minigroove狭内溝レーベル・フラット盤)にて初リリース, フランスでは1952年頃仏PHILIPS:A 00168 L(当装丁)にて初リリースと思われる, Pfソナタ3番は1951年リリースのA 00113 L(Recital N° 3・計4曲入り)が初出番号だがほぼ同年に別カップリングA 00168 Lが発売された, Pfソナタ2番はA 00124 Lでも同年にリリースされそれぞれのソナタにつき2種のLP・計3種のLPが存在する, 演奏:★★★★+, 音質:★★★★+

商品詳細:ウニンスキーは1951年頃ショパンのピアノ・ソナタ2番と3番の2曲を録音したがPHILIPSは変わった発売の仕方をしている。ピアノ・ソナタ2番はA 00168 L(当盤)で2+3番のカップリンで発売した。他に幻想曲 ヘ短調 Op.49+ポロネーズ第6番変イ長調 Op.53「英雄ポロネーズ」の3曲入りでA 00124 Lという番号でもリリースした。3番はA 00168 L(当盤)の他、Recital N° 3というタイトルで A 00113 LでBarcarolle+Mazurka N°26+"Grande" Valseの4曲入りでも発売している。これらは全て前後1年以内の発売であり、オリジナル/再販という関係ではない。ピアノ・ソナタ2番とピアノ・ソナタ3番という柱となる2つの曲を中心に3枚のLP発売を行った会社の販売戦略に利用されたわけである。今回入荷の少ない柱同士のカップリングであるA 00168 Lを紹介する。ウニンスキーというピアニストを知るに丁度よい1枚である。アレクサンダー・ウニンスキー( 1910 – 1972)はウクライナ・キーウ生まれのピアニスト。ロシア語/英語ではユニンスキー。キエフ音楽院においてホロヴィッツの恩師セルゲイ・タルノフスキーにピアノを学び、その後1923年にロシア革命に巻き込まれた為、一家はパリに移ってラザール・レヴィに入門する。パリ音楽院ピアノ科で首席となり、1932年の第2回ショパン国際ピアノ・コンクールにおいて優勝する。実際にはハンガリーの盲目のピアニスト、イムレ・ウンガルと同点だったのだが、審査員がコイン投げで決着をつけた結果ウニンスキーが勝者になったという。1950年代初頭に新設されたばかりのレコード会社PHILIPSとさっそく契約する。代表的な録音は一連のショパンの録音であり、1950年代に録音された練習曲全集や、1959年から1971年にかけて録音されたマズルカならびに即興曲のほか、さらにはスケルツォやワルツに加えて、ピアノ協奏曲まで網羅されている。またリスト作品の録音も残した。ウニンスキーの演奏様式は、ニキタ・マガロフのものにたいへん似通っているとされる。情緒に溺れず上品だが、ルバートの使用は多く、演奏者が本質的に20世紀初頭の美学を奉じた人間であったことを物語っている。ディヌ・リパッティはウニンスキーを絶賛していた。今聴いても詩情溢れるロマンチックな表情は多分にヴィルトゥオーソである。古いスタイルだが過度に鳴らず、逆に明晰で質素な演奏が古さを感じさせない所がある。PHILIPSの最初期に看板ピアニストとしてC.d.フロートとともに大半のショパン作品を録音しており、その存在感、説得力は強力である。芯が強い音が特徴で筋が通ったピアノの核心に満ちた音はロマンチックだけでなく、先駆的でさえある。手の故障を負ったC.d.フロートと異なりウニンスキーはステレオ初期まで活躍した。古典的なスタイルであり、抑制された感情表現が持ち味である。質実剛健なC.d.フロートより軽さを感じる芸風があり、どこか軽妙に曲を展開してまう不思議な気紛れさ感じさせるピアニスト。楷書体ではなく草書体のような雰囲気を持つピアニスト。C.d.フロートと全く同時代にショパン作品を残したが、大きく異なるスタイルの違いが面白い。PHILIPSは曲調に合わせた人選をしたようだ。ソナタという比較しやすい曲において運指や表現、テンポなどでウニンスキーの意外にも自由度の高い一筆書き的スタイルが理解される。特にテンポをかなり小刻みに変化させ、曲に抑揚を付けているのが解かる。

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