商品コード:1381-012[PHILIPS] B.ワルター/ モーツァルト:交響曲41番「ジュピター」, 39番
商品コード: 1381-012
商品詳細:ワルター/ニューヨークpo.のこの2曲は1956年のモノラル録音。41番はオランダではA 01271 L(+36番コロンビアso.)もある、フランスでは L 01271 L(+36番コロンビアso.)もある。これは8ページのリブ折込ジャケの5200部限定のRéalitésはハイグレードの豪華仕様。モノラルのみの録音で、当然ステレオのあるコロンビアso.より古い録音だが、信じられない程の音の良さ、圧倒的な音圧に打ちのめされる。ジャケ写真の彫像を思わせる彫りの深い、端正で正確な演奏は類を見ない。この演奏に一つ欠けているものがあるとすれば面白みという事になるが、両立させた演奏は今まで聴いた事がない。ワルターは41番を何度も録音していて、最初の録音は1938年ウィーンpo.だった。SPで発売され、LPではCOLH 37で聴くことができる。ニューヨークpo.とは2回録音があり、最初は1945年でSPで発売され、LPでは米COLUMBIA:ML 4035、英COLUMBIA:33CX 1082でで発売。そして当音源が2回目のニューヨークpo.との録音で1956年3月、LPのみでML 5014で1956年に発売された。最後ステレオで知られるコロンビアso.との1960年録音で各国から発売された。それぞれの録音がワルターらしい名演ではあるが、コロンビアso.とのステレオ録音しか知らない方には是非1956年3月のニューヨークpo.とのモノラル録音をお勧めしたい。ステレオ録音とは大きく異なる重厚なオケを展開する。特に低音域のうなりは格別で決して鈍重ではない厚い音が飛び出してくる。モーツァルトにとって鈍重な音は「命とり」となることはよく分かっていたのだろう。分厚いオケだがテンポよく歯切れもよい活力ある演奏である。こういった重厚な演奏は次第に困難になり、ワルターでさえコロンビアso.とは出来なくなってゆく。1956年のニューヨークpo.だから可能だった時代の遺産といえる演奏である。重厚で快活という二律背反な演奏が出来なくなるとレコード会社はステレオという新しい武器でその欠点を隠すようになる。1960年以降、このニューヨークpo.のようなスタイルが姿を消して行くのはその為だと思われる。39番も似たような経過で、1934年BBCso.とSP録音→1953年ニューヨークpo.のLPモノラル録音→1960年コロンビアso.とのモノラル/ステレオ録音と変遷する。
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