商品コード:1381-015[ADÈS] A.ゴールドシュミット/ モーツァルト:ディヴェルティメント2番K.131, レ・プティ・リアンK.Anh.10(13曲)
商品コード: 1381-015
商品詳細:SP音源だが優秀な復刻によりモノラルLPと同等の音質で愉しめる。但し高音域の情報が欠落しないように敢えてフィルターを使わない復刻としたようで、その分SP特有の針音が全体に小さく入る。L'Anthologie Sonoreは1933年パリで創業したSPレーベルで、バロック音楽を中心に据えた運営をしていた。1952年頃からLP生産に移り1950年代中期まで存続した。その後ADÈSが経営を引き継ぎ、多くの音源がADÈSに移管した。LPとしてフランス盤が初めて出たのは1959年頃と思われる。米国盤は既に1954年には出ていた。1940年代のわりに音質は大変よ良い。B面のバレエ音楽「レ・プティ・リアン」等は時代を考えると初の全曲録音なのではないかと思う。「レ・プティ・リアン」はフランス語の直訳で「ささいなこと」という意味。序曲と14の小曲からなるパントマイム劇のための 3幕のバレエ音楽である。このバレエ音楽は1767年にウィーンでアスプルマイヤーの作曲で初演されていたが、ノヴェールがパリで再演するにあたってモーツァルトに新たに作曲を依頼したのである。全21曲中モーツァルトの真作は8曲と新全集で断定されている。これまで1956年にミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト室内管弦楽団のDECCAモノラル録音が初録音と考えていたが1949年には既に当録音があったとは驚きである。A面のディヴェルティメント2番K.131も同じアルトューア・ゴールドシュミット/パリ音楽院o.による演奏で古い録音ながらテンポ良く弾んだ良い演奏である。指揮者アルトューア・ゴールドシュミット(1902–1970)はドイツ・ベルリン出身とされる。別名Fritz Nathan Jakobでも活動したらしい。ベルリン大聖堂のオルガニスト Walter Fischerやベルリン国立歌劇場の指揮者レオ・ブレッヒなどに師事した。1922年からはブレッヒの助手としてドイツ・オペラで指揮を始めた。ブルンシュヴァイク(Braunschweig)やキール(Kiel)などの地方劇場でも指揮を執った。録音は何故かフランスレーベルに限定していて、1940年代からL'Anthologie Sonore、POLYDORでのSP録音をはじめ、Ducretet Thomson、Pathé、CLASSIC、La Voix De Son Maître等モノラルLP期にある。これら2曲もパリでのSP音源で、早い時期からフランス・レーベルの指揮者として活躍していたことが窺える。演奏には古めかしさはなく、歴史的な最初期録音として十分愉しめる内容と音質である。
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