商品コード:1381-048[PHILIPS] H.シェリング(vn) I.ヘブラー(pf) / シューベルト:Vnソナチネ1~3番Op.137, 二重奏曲D.574
商品コード: 1381-048
商品詳細:レアなシューベルト。1975年の発売。ヘブラーとのデュオはモーツァルトと同様。彼女の優しいピアノが、この録音にどのくらい恩恵をもたらしているかが窺える。少々ゴツゴツしがちな男性Vn奏者のシューベルトだが、彼女のピアノがそこを救っている。モーツァルトに比べ、非常にプレスが少なく、片分れはないと思われる。シューベルトの演奏というのは難しいと思う。多分に感情的な曲なので、演奏者の心象がそのまま表れるようだ。女性奏者が多いのはその為だろう! この時期のシェリングはモノラル期とは打って変わったこなれた演奏をするようになる。特にPHILIPSで組んだイングリット・ヘブラーとは相性が良かったようで外れはない。モーツァルトのVnソナタ全集はご存じの通り大きな成功を収めた。同じ時期に行われたシューベト:Vn作品集は1枚だけだが、こちらは特別プレスが少なかったようで遥かに希少な盤となっている。1970年代のシェリングは明るい音色でよく歌い、綺麗な音を出している。以前はもっと硬派な奏者だったが、何がこの変化をもたらしたのろう。推測だが、同じレーベルとなったグリュミオーの存在が影響を与えたのではないだろうか? ヘブラーとのデュオで見せる演奏はシェリングがグリュミオーのスタイルに歩み寄っているような印象を受ける。元々理性と重厚さを備えたドイツ/ポーランド的スタイルであったシェリング。艶やかさと気品のフランコ・ベルギー楽派の2人が、ここPHILIPSではやや近づいたように感じる。グリュミオーも盛んに録音したシューベルト:Vn作品集。シェリングはこの1回だけと思われるが、2人のスタイルの違いと共通点を探る面白い機会だろう。1970年代は2人が共に技術的円熟を極めた時期である。シェリングにとってシューベルト:Vn作品集は得意とする曲ではなかったものの、円熟気を迎えたタイミングでの録音が意外な発見を見せてくれる。
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