商品コード:1380-023[PHILIPS] A.ドラティ/ チャイコフスキー:交響曲6番Op.74「悲愴」
商品コード: 1380-023
商品詳細:チャイコフスキー最後の作品にして最高傑作として今なお演奏・録音される機会の非常に多い交響曲6番「悲愴」。沈むような暗い序奏の1楽章に始まり、優雅な2楽章、力強い3楽章、そして終楽章クライマックスを迎え消え入るように終わる。多くの素晴らしい録音があるが、このA.ドラティ指揮ロンドンso.による演奏も名演の一つに数える事が出来るのではないだろうか。これは米国ミネアポリスではなくロンドンでの1960年録音。ドラティはロンドン交響楽団を振って1960年(4/6番)、1961年(5番)、1965年7月(1/2/3番)と3回に分けて全曲録音していた。あまり知られてない録音だろう。マーキュリーレーベルから発売であったので欧州ではあまり知られていないのも無理はない。録音史上、最も耳の良いプロデューサーと言われたウィルマ・コザードが夫で録音技師のロバート・ファインとロンドンを訪れ高音質で知られるマーキュリー・クオリティを実現している。マーキュリーのお家芸である映像用の35ミリフィルム磁気テープという贅沢極まりない手法をここでも採用したかは不明だが、それでも彼らの手に掛かれば、欧州の技術では埋めようのない高音質録音が可能だったのは確かである。実はこの録音と、ほぼ同時期にマルケヴィッチが同じPHILIPSにロンドン響とチャイコフスキーの交響曲を録音していた。米国ではA.ドラティ指揮ロンドンso.はMERCURYレーベルから発売されるが、欧州ではPHILIPSからである。つまり似たような時期に2人の異なる大物指揮者のチャイコフスキー交響曲全集がPHILIPSから出た訳である。当然欧州側は馴染みのあるマルケヴィッチの録音を主力として推した。その為A.ドラティ指揮ロンドンso.は陰に隠れてしまったのである。しかもドラティは客演であり、ミネアポリスo.のようにガンガン鳴らすという事ができない。それでも出来上がった演奏は米国と欧州の良い所がミッククスしたような素晴らしい仕上がりとなっている。なお1~3番の後半3曲(1965年分)はウィルマ・コザードのプロデュースではなくハロルド・ローレンス(Harold Lawrence)という別のプロデューサーが担当したらしい。ドラティは1962年に米国から欧州に一時戻りBBC交響楽団首席指揮者(1962-1966)、ロイヤル・ストックホルムo.(1966 - 1974)、ロイヤル・フィルハーモニーo.(1975-1978)等も務め米国と欧州を行き来する生活になる。MERCURY/ミネアポリスso.だけがドラティの全てではない。
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