商品コード:1380-040p[PHILIPS] P.v.ケンペン/ ベートーヴェン:交響曲3番Op.55「英雄」
商品コード: 1380-040p
商品詳細:1950年代、PHILIPSもベートーヴェンの全集を複数の指揮者で企画した。ケンペンは3/7/8番を担当。DECCA同様、大手レーベルは一人全集を拒んだ。「英雄」は、何故かコンセルトヘボウではなくベルリンpo.を振っており、その為かドイツ系の演奏に近い。1954年グランプリ・ディスクを受賞。フルトヴェングラーに対抗できる、スピード感のあるメリハリの効いた「英雄」をPHILIPSは欲したのだろう。今聴いても中庸の美を感じる。パウル・ファン・ケンペン(1893 - 1955)はオランダの南ホラント州ズーテルヴァウデに生まれ、アムステルダム音楽院でユリウス・レントヘン(レントゲン)、ベルナルド・ズヴェールスに作曲および指揮を、ルイ・ツィンマーマンにヴァイオリンを学び、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の第2ヴァイオリニストとして音楽キャリアをスタートさせた。1932年にドイツ国籍を取得、1933年に指揮者としてデビューする。1934年にドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任し、1942年から1944年までヘルベルト・フォン・カラヤンの後任としてアーヘン市立歌劇場の音楽監督を務めた。第二次大戦後、活動の場を故国に移したが、ドイツ国防軍の慰問演奏会を行うなどといった戦時中のナチス政権との関わりが問題視され、物議を醸した。1955年、アムステルダムにて没。ドイツ寄りのケンペンに対しPHILIPSはあまり良い処遇をしなかった為、我々の知るケンペンの録音はDGGに残された晩年のケンプやシュナイダーハンとの協奏曲録音が目につく。DGGへの移籍年は不明だが、それ以前にはベルリンpo.とのベートーヴェンの3/7/8番等の交響曲録音が思い出される。これはケンペンのPHILIPSでの代表作である。実力がありながらナチへの協力疑惑から生涯浮かばれなかった指揮者ケンペンの真骨頂を見る思いである。PHILIPS本体のコンセルトヘボウo.とは録音こそあるものの決してポストをもらえなかったオランダ最強の指揮者の実力をこの録音で理解されるだろう。信じ難いほどの雄大なスケールで始まるベートーヴェン:交響曲3曲はどれも見事な仕上がり!3番も彼の残した貴重な録音。フルトヴェングラーが牛耳っていたベルリンpo.を若きケンペンが客演した大作。ベルリンpo.もマエストロの時よりリラックスしたムード。スケールは同じく大きいが、ふんわりしたムードが漂う。
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