商品コード:1380-051[PHILIPS] H.シェリング(vn)/ シベリウス:Vn協奏曲Op.47, プロコフィエフ:Vn協奏曲2番Op.63
商品コード: 1380-051
商品詳細:1966年旧ソ連の大物指揮者ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(1931-2018)は1961年からモスクワ放送響の首席指揮者となり、ムラヴィンスキーと並んでMELODIYAを代表する指揮者となる。ロジェストヴェンスキーもムラヴィンスキーに続き1966年のロンドン名物プロムナードコンサートに招待された。8月21日ロンドン・プロムスでモスクワ放送交響楽団とチャイコフスキーの「悲愴」交響曲と他数曲を演奏し、聴衆を湧かせた。翌22日にはヴァイオリンのヘンリク・シェリングが合流し、シベリウス/プロコフィエフ2番というプログラムで共演が行われた。2人の初共演となった。恐らく事前にリハーサルは行われたと思われるが、通常ではあり得ない西側の大物ヴァイオリン奏者と旧ソ連の大物指揮者の共演という公演は大いに湧いたと想像できる。ロンドンのウェンブリー・タウン・ホールが会場となったようである。この共演では引率のモスクワ放送交響楽団ではなく、地元のロンドン交響楽団が対応した。ロジェストヴェンスキーは当時35歳であり、ついに自分の時代が来たと思ったはずである。実はロジェストヴェンスキーは、まだ20歳代半ばの1956年にボリショイ・バレエのロンドン公演に同行してロンドンにデビューした。ロンドンの音楽関係者からの強い誘いがあったのだという。初めてではなかった。但しロンドン交響楽団とは初共演だったと思われる。初ロンドンから約10年後の再度のロンドン公演。当時のロジェストヴェンスキーはまだ爆演指揮者の異名が消えていない時期である。果たして他流試合はいかなる結果となるか愉しみにしていたのはロンドン市民だけではないだろう。この公演はその後の1978年からのBBC交響楽団首席指揮者就任へと発展していくことになる。この2つのVn協奏曲は多くのPHILIPS系列から発売され、当時のPHILIPSのベストセラーLPの一つになった。ロジェストヴェンスキーはモスクワ放送響より抑えた演奏だが、それでも時折、自慢のフォルテをかませる瞬間がある。シェリングの方はマイペースのように感じるが、全体にスリリングな気分が立ち込める演奏となっている。1950年代モノラル録音のようなパンチこそないが、その代わり上品さを保ち節度ある内容。時折見せるロジェストヴェンスキーカウンターのような唸りが、ニ人の共演が現実のものである証拠となっている。
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