商品コード:1378-054[DECCA] K.ミュンヒンガー/ シューベルト:劇付随音楽「キプロスの女王ロザムンデ」D.797
商品コード: 1378-054
商品詳細:「キプロスの女王ロザムンデ」4幕の劇のための付随音楽で、全10曲。1823年ウィーンで初演された。全10曲中の1曲にアルトのソロが(B面1曲目)、そして他2曲に合唱が挿入される。このあたりが、単純な管弦楽と異なる所。1974年ウィーン・ゾフィエンザールでの録音。さすがウィーンpo.の音色は美しく、この曲を味わうに充分。3曲目のアルトのソロが、美しくも儚さを感じさせる真骨頂。A面出だしに別の曲「魔法の竪琴」の序曲のみが入る。これはロザムンデの序曲より優れた曲で殆ど演奏されることがない。序曲「魔法の竪琴」と「キプロスの女王ロザムンデ」の関係だが、シューベルトは劇付随音楽「キプロスの女王ロザムンデ」を依頼されたものの、上演期日までに、序曲だけが間に合わず、その前年に作曲された歌劇『アルフォンソとエストレッラ』D732の序曲を転用した。『アルフォンソとエストレッラ』は、シューベルトのかなりの自信作であったが、ウィーンで上演されることがなかった為、序曲だけでも人々の耳に触れさせるために意図したと考えられている。後に、1820年に作曲されてかなりの評判を得た劇付随音楽『魔法の竪琴』D644の序曲が『ロザムンデ』の序曲として転用された。つまり初演時とそれ以降の序曲は異なる。以降、『キプロスの女王ロザムンデ』の序曲として「魔法の竪琴」の序曲が使用されるようになる。作曲経緯が異なるため、今もって『キプロスの女王ロザムンデ』の序曲という専用の序曲は存在せず、劇付随音楽『魔法の竪琴』D644の序曲が慣例として使われるようになった。メンデルスゾーン作曲の「真夏の夜の夢」に少し似ている。劇付随音楽「キプロスの女王ロザムンデ」は、ベルリン出身の女流作家ヘルミーネ・フォン・シェジー(1783年 - 1856年)の戯曲『キプロスの女王ロザムンデ』のために作曲された。序曲を除き全9曲からなる構成。序曲は約10分、全曲は約1時間を要する。全曲が演奏されることは滅多になく、抜粋で演奏されることが多い。『ロザムンデ』の台本は散逸してしまったと考えられてきたが、最近になって初演後に改訂された5幕版が発見され、1996年に出版された。後に初版の断片も発見されている。当盤は全10曲が収まる完全版であるが5幕版の楽譜発見以前の録音であり、当時における完全版である。非常に完成度の高い録音といえる、演奏・音質ともに第一級!
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