商品コード:1378-055[DECCA] L.マゼール/ ブラームス:交響曲1番Op.68
商品コード: 1378-055
商品詳細:マゼールは小デッカになってからブラームスの交響曲4曲を録音。ケルテスの後だけに、その立場は苦しかったと思う。この1番を聴くかぎり、ケルテスと同じ手法はとっていない。まず、テンポをぎりぎりまで遅くして、ロマン的雰囲気を絶好調にまで高めている。クリーブランドはアメリカのオケながら、セルに徹底的に鍛え上げられただけあって、欧州のオケに無い魅力! この遅いテンポで、間が抜けないように感じさせるのがオケの力量。1976年としては最高レベル! ロリン・マゼールがベルリンpo.の音楽監督に落選した記憶はまだ新しいがそれは1990年の事で時は既にCD時代。LP時代とは大きく関わりがない。それより1965-1971年にベルリン・ドイツ・オペラ音楽監督となり付随してベルリン・ドイツ交響楽団首席指揮者となったことは大きな事実である。またジョージ・セル(在任・1946-1970)の2代後にピエール・ブーレーズ(在任・1970-1972)からクリーヴランド管弦楽団音楽監督を引き継いだ事も大きな躍進である。ロリン・マゼールは1972-1982年の約10年をクリーヴランド管弦楽団を率いて数社に録音を残している。DECCAにも多数のクリーヴランド管弦楽団との録音を残した。EPIC/米COLUMBIA系列でしか聴けなかったクリーヴランド管弦楽団を直にDECCA録音で聴けるメリットは大きい。ジョージ・セル時代とは変わってしまったがそれでも訓練された精密なオケの片鱗がある。ブラームス:交響曲1番にもそれが如実に出ている。L.マゼール指揮クリーヴランドo.は1975~76年にブラームス:交響曲全集を録音している。1970年代録音としては十分に分厚い音でマゼール40代半ばの演奏である。情感を排した理知的スタイルに徹したほぼインテンポが保たれた演奏ではあるが音楽的なプレゼンスは非常に大きい。1957年のG.セル/クリーヴランドo.とは比較にならないものの、1970年代中期という時代を考えれば、これ以上の演奏を求めるのは酷というものだろう。1970年代には情緒的スタイルは絶滅したが、それだけでなく全てが薄味になってしまった。その中で気を吐く演奏ではないだろうか?
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