商品コード:1376-028[DGG] T.ベルガンサ(ms) N.イエペス(g) / スペイン歌曲集/サビオ, ミラン, ムダーラ, ナルヴァエス, トッレ 他
商品コード: 1376-028
商品詳細:テレサ・ベルガンサ(1935-2022)はスペイン、マドリード生まれのメゾ・ソプラノ。同地のマドリード音楽院でピアノと声楽を学び、1954年に歌唱で1等賞を得ている。1955年にマドリードで初めての演奏会を開いた。1957年エクス=アン=プロヴァンス音楽祭で『コジ・ファン・トゥッテ』(モーツァルト)のドラベッラ役を歌ってオペラの初舞台を踏んだ。グラインドボーン音楽祭、ロイヤル・オペラ・ハウス、メトロポリタン歌劇場と多くの大舞台でモーツァルトを歌い、モーツァルト歌手として知られる。オペラのほか歌曲も得意とした。彼女の演奏会の主要レパートリーはスペイン、フランス、ドイツ、ロシア歌曲である。彼女はピアニストのフェリックス・ラビージャと結婚し、多くの演奏会を開くとともに多数のレコード録音を行った。1992年、彼女はセビリア万国博覧会の開会式に参加し、さらにバルセロナ・オリンピックの開会式でも歌った。実に息の長い芸歴を持つ。1970年代には夫・ラヴィージャとDGGの歌曲集を録音している。一度聴いたら忘れない特徴的な声質は多くの人に好まれている。この録音時この38~9歳頃だが、若い頃のように声にはツヤがあり、表現力だけでなく歌が持つ背景までも描き出す才能を持っている。器楽奏者と異なり歌手は年齢を重ねるごとにより深みのある表現力を身に着けてゆく。これは1974年ドイツで録音されたスペイン歌曲集-1。但し曲を聴くというよりベルガンサの歌を聴くという方が正しいだろう。ベルガンサは何を歌ってもすぐにそれとわかる特徴ある声であり、世界的に人気が高い。1953年からスペインのAlhambraに録音を開始、1959年にはDECCAと契約し、1960年代後期まで多くの名録音を残した。1971年からDGGに移籍し1979年まで多くの録音を残した。ギターのナルシソ・イエペスとのデュオで2枚の歌曲集を録音。これはそのVol.1となる。発売は1974年。Vol.1は中世・ルネサンスのスペイン歌曲を集めたLP。こちらに収められている歌曲のいずれもが作曲者の名前があっても、諸編にすぎず、スペインの世俗歌曲集という印象。情熱と気品が入り混じったスペイン独特の風景がある。この分野では有名な極彩色を持つロス・アンヘレスとは全く異なる、知性と精緻に洗練されたベルガンサらしいローカリズムである。単なる濃密なイベリア風情は控えて、凛とした爽やかささえ感じる芸術に昇華している。因みにVol.2はイエペスではなくF.ラヴィーシャ(Pf)の伴奏による歌曲集。イエペスとの2枚目は「人気のスペイン歌曲集」というタイトルなので注意。それはファリャ、ガルシア・デ・ロルカなどの名のある作曲者の作品である。Vol.1と2はシリーズ物だが楽器が異なる為大きく風情が異なる。当盤は1974年の発売だが音質は良くベルガンサの声にも張リと滑らかさがある。ギター伴奏はそれなりの世界観があり、よく出来た歌曲集といえる。
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