商品コード:1373-060[DGG] L.ベルマン(pf) / ショパン:ポロネーズ集/1番, 2番, 3番「軍隊」, 4番, 5番, 6番「英雄」
商品コード: 1373-060
商品詳細:デビュー当時は、格別の評を得ていたテクニシャン。その後、DGGに録音するようになって、普通のピアニストになってしまったような気もするが、改めて聴いてみて、やはり、この人はきらりと光るものを持っている。珍しいショパン。'79年の録音。ポリーニあたりとは大分発想の異なるポロネーズだ。メカニックは大変素晴らしい、それに加えて、何か唄っているようなフレージングを持つ。これが時に憎いほどピタリとくる時があり、只者ではないと思わせる、ひとクセある技巧派。ラーザリ・ベルマン(1930- 2005)はレニングラード(現サンクトペテルブルク)生まれ。クサンドル・ゴリデンヴェイゼルに師事するかたわら、スヴャトスラフ・リヒテルやヴラディーミル・ソフロニツキー、マリヤ・ユーディナからも指導を受けた。エミール・ギレリスから「音楽界の神童」と呼ばれた。だが1975年の米国デビューの後にベルマンは引く手あまたとなり、ドイツ・グラモフォンやEMI、CBSらが奪い合うようにして録音に起用した。ベルマンはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を、ヘルベルト・フォン・カラヤンの指揮で録音しただけでなく、1976年には「国際連合の日」を記念して、アンタル・ドラティの指揮で国際的なテレビ放映に出演した際にも演奏した。1977年には初来日して、やはりクラシック・ファンの注目を浴びた。一躍西側で注目を浴び、時代の寵児となる。長年にわたり当局に監視されていたベルマンは、1975年11月突如として出国が許され、すぐDGGと契約。年内に早速カラヤンとのチャイコフスキーPf協1番が録音され、カラヤンは彼を大絶賛。ポロネーズは1979年2月ミュンヘンでの録音。DGG録音ではMELODIYA時代のようなピアノを破壊するのではと危ぶまれるほど豪快な打鍵は影を潜めやや大人しくなっている。それでもこの時代の大手レーベルでは見られなくなった一音一音が矢のように飛んでくるような尖った演奏である。'70年代後半に、これほど強い演奏ができるピアニストは多くない。表現力が格段に上手い。西側に出て丸くなったベルマンではあるが、それでもこの時期としてはかなり攻撃的な演奏ではある。時にドキッとするパンチが飛んでくる。ベルマンの西側録音ではレベルの高い演奏である。
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