商品詳細：珍しいデジタル録音。演奏のローマ・フォーレ五重奏団は1979年イ・ムジチ合奏団のコンサートミストレスだったピーナ・カルミレッリ(1914-1993)が1979年に創設したピアノ五重奏団。第2Vnのフェデリコ・アゴスティーニ(1959-)もまたイ・ムジチ合奏団でコンサートマスターを務めた人物。サルバトーレ・アッカルドとフランコ・グッリに学んでいる。CD期にCLAVESの室内楽全集をリリースした団体で当然イ・ムジチ合奏団の流れを汲むものの、フォーレという特定の作品を専門にしているところが今までの室内楽団体と異なるところ。レーベルもPhilipsではなく、スイスのCLAVESというローカルレーベルに所属している。スタイルはラテン系のものを感じるが、よりインターナショナルな感覚を目指しているようだ。デジタル録音とは言え、さすがにローマ・フォーレ五重奏団の演奏は上手い。しかし1970年代までの伝統的なスタイルの踏襲には固執しておらず、新しいやり方を目指しているらしい。ダイナミックでシンフォニックな音楽を5人で挑戦している。いわゆる内声を重視したこじんまりしたタイプではなく、大胆にフォーレの作品をスケール重視で演奏する今までにないやり方。1950年代のマルグリット・ロンらのフォーレからはおよそかけ離れた別次元の演奏である。そこに面白味を感じる方には楽しめるフォーレといえる。古き良きスタイル重視の方は遠慮した方が良い。いわゆる現代感覚の演奏。

ローマ・フォーレ五重奏団の在庫一覧へ