商品コード:1371-051[Pathé-VOX] A.フォルデシュ(pf)/ プロコフィエフ:Pf協奏曲1番, 年とった祖母のお話(Pf独奏), 4つの小品2(Pf独奏)
商品コード: 1371-051
商品詳細:アンドール・フォルデシュ(1913- 1992)はブダペストの生まれ。ハンガリーではフォルデシュが正しい発音だが第二次世界大戦の影響でノルウェーやスウェーデンを経由してアメリカに亡命し、1948年に米国市民権を獲得したのでフォルデスとも呼ばれる。どちらも間違いではないが当社ではフォルデシュとした。フォルデシュはブダペストでティボール・サットマリに師事。フランツ・リスト音楽院でドホナーニ・エルネーの薫陶を受けた。また音楽院では、ヴェイネル・レオーやベーラ・バルトーク等からも教えを受けた。1933年にはフランツ・リスト国際ピアノ・コンクールでリスト賞を獲得。1957年にはヴァルター・ギーゼキングの後任としてザール音楽院のピアノ科教授となり、1965年まで務めた。在任中には日本を含めた世界各国への演奏旅行の他、ダルムシュタット夏季現代音楽講習会の講師としてバルトークの音楽のレクチャーを行っている。1961年からスイスに移住してヨーロッパを中心に演奏し、指揮活動も行ったが、1992年にヘルリベルクの自宅で階段から落下する事故のために亡くなった。フォルデシュもまたハンガリー人としてバルトークやコダーイなどハンガリー音楽の紹介に尽力した音楽家である。フォルデシュといえばDGG録音がイメージされるが、実はDGG以前にはVOXに籍があり、1940年代後期から多くの録音を残している。DGG録音より更に男性的で力強いスタイルが特長。来日時のエピソード、ピアノが小さく見えるほどの体躯で、椅子に座ると椅子をピアノに近づけるのではなく逆にピアノを掴んで自分のほうに引き寄せた、という話がある。ここでの演奏は力強いダイナミックな表現と、繊細さ、理知的なコントロール、そして達者なテクニックなど、表現の幅は広い。米国録音らしく、全体にオンマイクでオケのパワーも凄いがソロの力強さも特筆される。フォルデシュが何故米国レーベルのLP最初期に多くの録音ができたか理解できる内容である。これらと比較するとDGG録音は既に晩年のような印象を持つ。1950年代初期の若い時期は別人のようであり、繊細さよりモノ言わさぬパワーで突進するフォルデシュのスタイルがみられる。協奏曲のパワーとは別に、B面の珍しい独奏作品2曲が良い味を出している。Pfソナタ以外のピアノ独奏曲は録音が少なく、これは貴重。協奏曲とは全く異なる、しんみりと内省的な世界を展開するソロも新たな魅力である。
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