商品コード:1369-050[UNICORN] G.クーレンカンプ(vn)/ シベリウス:Vn協奏曲
商品コード: 1369-050
商品詳細:1943年2月7/8日ベルリンでの録音、SP発売無し。LP初出は英UNICORN:UNI 107。当の西独では発売されず、ETERNA 824 764(擬似ステ)、仏協会SWF 8601-4、日Col DXM 112。録音に多少の不備が? 実際、部分的に音が瞬間的に途切れる所が多々あるが、全体の音質は良く、こもった音ではない、唯一の録音!クーレンカンプの芸格の高さが窺える。LP以前のSPなどの発売はないので旧ソ連による接収音源と同じ戦時中放送用マグネトフォン方式によるモノラル・ライブ録音ではないかと思われる。フルトヴェングラーの演奏にしてはオーケストラがあまり主張せずにソリストを引き立てているようである。ゲオルグ・クーレンカンプ(1898~1948)は言わずと知れた往年のドイツの名ヴァイオリニストであり、戦前、フルトヴェングラー、ベーム、カラヤンなどと同様にナチス・ドイツに留まって演奏活動を行い、ことにシューマンのヴァイオリン協奏曲の世界初演、世界初録音を行っている。ナチスに迎合していた訳ではないが、フリッツ・クライスラーやブロニスラフ・フーベルマン、カール・フレッシュやアドルフ・ブッシュなどはドイツを去ったがクーレンカンプはドイツに留まった為、ナチス協力者ではないかと疑いを持たれたが、ナチスへの反抗を貫いた。1935年にはユダヤ人作曲家であるフェリックス・メンデルスゾーン作曲のヴァイオリン協奏曲をベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と演奏したことで時の政府から抗議を受けている。シベリウス:Vn協奏曲は1943年のこの1回出である。意外なほど良い音質でオケはやや平坦だがVnソロはモノラル録音と同等レベル。なんといってもクーレンカンプのソロがロマンティックで随所に現われるポルタメントを駆使して盛上る名演である。オケも流石にフルトヴェングラーだけあり濃密さは尋常ではない。2人の巨匠の共演が見事に高い効果を生んだ歴史的名演で間違いない。
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