商品コード:1368-007[CASSIOPÉE] A.ヴァン・ド・ヴィール(cemb) / バッハ:ゴルトベルク変奏曲B.988
商品コード: 1368-007
商品詳細:エメ・ヴァン・ド・ヴィール(Aimee Van de Wiele)は、女性チェンバリスト。1960年前後、DFに数点のソロ録音を残している。モノラル期のチェンバロ演奏には精彩を欠くものが少なくない中、良質のチェンバロ演奏である。全体に決して肥沃な分野ではない中では現代的なチェンバロで、優美さと様式美を持った先駆者的な録音だと思う。他にクープランとラモーも録音している。エメ・ヴァン・ド・ヴィール(1907-1991)は、ベルギー、ブリュッセル生まれのチェンバロ奏者、作曲家。まだチェンバロがメジャーではない時代からブリュッセル音楽院で音楽の勉強を始め、E.ボスケに師事し、ピアノでロール・ファン・クツェム賞、和声、対位法、作曲、音楽理論の賞を受賞した。その後フランスに移り、パリ音楽院でワンダ・ランドフスカにチェンバロを、アンドレ・ピロに音楽学を師事した。ランドフスカが1959年に死去した後、ヴィールはパリ音楽院で教鞭を執り始め、エリザベート・ホイナツカやマルケッタ・ヴァルヴェなど著名な生徒を何人も指導した。ヴィールは世界各地でチェンバロのソロリサイタルを開催し、チェンバロ、ピアノ、オルガンでオーケストラと共演した。彼女はバッハ(特にゴルトベルク変奏曲)とクープランの解釈でよく知られ、特にプーランクの「シャンペール協奏曲」の演奏で高く評価された。プーランクはこの曲をランドフスカのために作曲し、ランドフスカは頻繁にこの曲を演奏していた。ランドフスカの死後、ヴィールは師の跡を継ぎ、その演奏で広く称賛された。1965年、ヴィールはベルギーのブルージュで開催されたムジカ・アンティクア・フェスティバルの一環として開催された第1回国際チェンバロ・コンクールの審査員を務めた。1950年頃から1986年まで録音があり、Cassiopéeにはこの1枚だけと思われる。日本では無名に近いが重要なランドフスカの後継者の一人として知っておくべきだろう。ヴィールのゴルトベルク変奏曲は遅いテンポの実に丁寧なテーマから始まる。テンポは細かく変化し、学術系の演奏とは一線を画す、鑑賞のための演奏である。Anthony Sidey製の楽器を用いた伝統手法に則った表現であり、古楽器奏法とは完全に無縁である。ランドフスカから受け継がれた音楽性がそのまま現代に復元されたかような演奏!
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