商品コード:1365-009[Résonances] A.ヴァセリエ(cl) R.カシエ(ob) シェッファーQt. / モーツァルト:Ob四重奏曲K.370, Cl五重奏曲K.581
商品コード: 1365-009
商品詳細:K.581とK.370という黄金のカップリング。バックにクリュブ・フランセのシェッファーQt.を迎える。'50年代らしい場の雰囲気を重視した情緒的なスタイルで、噛めば噛むほど味が出てくる演奏。特にK.581のクラリネット奏者、アンドレ・ヴァセリエは、古風で地味だが、いい味を出している。現代ではお目にかかれない優雅で特に美しい演奏の一つ。K.581ファンに是非お薦めしたい。スーパーレア!シェッファーQt.は1948年ドイツ、ケルンで結成された団体。第1Vn:クルト・シェッファー、第2Vn:フランツ・ヨゼフ・マイアー、Va:フランツ・ベーヤー、Vc:クルト・ヘルツブルックからなる。リーダーのクルト・シェッファーはケルン音楽院の教授。第2VnのF.J.マイアーは後にコレギウム・アウレウムを創設する。Vaのフランツ・ベーヤーはシュトループQt.のVa奏者だった。Vcのクルト・ヘルツブルックもケルン音楽院の教授である。特にクルト・シェッファーの音楽性は飛び抜けており、第1Vn優位の傾向はある。録音のほとんどが仏Le Club Français Du Disqueで、中でも1960年代初期に録音されたベートーヴェンの全曲録音は非常に評価が高く、入手難のコレクターズアイテムになっている。彼らはベートーヴェンに先駆けて1957年にモーツァルトのハイドンセット6曲をリリースしている。このモーツァルトはRésonancesから発売された為、殆ど知られていない録音である。大半がLe Club Français Du Disqueの発売だからである。当時のドイツにおける弦楽四重奏団に比べよく歌い、豊かな表情を持つ演奏でプレスも少なくお宝の一つといえる。1960年代に入るとどの団体も滑らかな演奏にはなるが逆に重厚さが減退することになり、1970年代に入るといたって軽くなる。これを軽妙として良しとする文化もあるが、シェッファーQt.の持つ、重厚さに適度の柔軟さが加味された演奏を聴いてしまうと、やはり存在感が全く違うことに気付くのである。これら多少の重厚さを持ち、しかも心地好い演奏というのはやはり1950年代にしかなかく、貴重な録音といえる。この録音では裏方に回るも、シェッファーQt.の仕事なくして、クラリネットがここまで存分に歌い、ロマンテックな雰囲気を作れるだろうか? デリケートだが存在感の強い演奏。ウィーン風でも、フレンチタイプでもない独自の世界観がある。上品な演奏に終始しており、これまで沢山聴いたどのK.581とも異なる独自色の強い演奏。クラリネットのアンドレ・ヴァセリエは無名ながらよく通る豊かな太い音で強烈な存在感を示す。ゆったりとしたテンポで展開するK.581は名演多き曲だが、これも知られざる名演の仲間入りを果たすはず。オーボエのロベール・カシエはよく知られた名手。これ程の名演がこれまで殆ど知られないまま60年以上の歳月が過ぎていたことに驚きを隠せない。
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