商品コード:1365-024n[MELODIYA] O.エルデリ(hp)/ Hp作品集/モーツァルト:五重奏曲K.617, ダマーズ, R.グリエール
商品コード: 1365-024n
商品詳細:女性ハープ奏者ホルガ・エルデリ、1927年ロシア生まれ、モスクワ音楽院で学び1946年からソリストとしてデビュー。この人のハープは今までとまったく異なるタイプ。一聴非常に大人しい、囁く様な演奏、まるで力のない人かと思わせる程。弱い音を多く用いる、その為一音のフォルテが絶大な効果を生む、この人、独自の演奏法があるようだ。まるで時間が止まってしまうかのような時間感覚。非常に強い個性。過去にフランスのLe Chant du Mondeにあるリサイタル盤が入荷しただけだったが、今回初めてモーツァルトの入ったMELODIYA盤が入荷した。MELODIYA盤は以前ソロによるスカルラッティ、シューマンなどが入った作品集が1点入荷しただけであった。その盤で初めてエルデリを知った次第である。当盤の内容はA面がモーツァルトのグラスハーモニカ・Fl・Ob・Va・Vcのための五重奏曲K.617のグラスハーモニカをハープに置き換えての演奏。他の4人はソビエト放送so.のメンバーが務める。2曲目にフランスのピアニストであり作曲家であるジャン・ミシェル・ダマーズのハープ協奏曲。B面はロシア帝国時代の作曲家であるであるレインゴリト・グリエール(1875- 1956)のハープ協奏曲Op.74である。B面のオケはB.ハイキン指揮ソビエト放送so.が務める。A面はG.ロジェストヴェンスキー指揮ソビエト放送so.である。ハープと言えばラスキーヌを頂点とするフレンチ・スクールを思い浮かべるがロシアにもかくも優美なハープ奏者がいることに驚く。曲はモーツァルトの室内楽と近代のハープ協奏曲2曲という構成。モーツァルトのK.617は他にもハープで演奏した録音はあったが、これはハープを全面に出した演奏でどこか懐かしさを感じるロマンチックで幻想的で見事な演奏である。K.617の1曲でこのLPの価値は十分にある。ダマーズのハープ協奏曲は近代曲としては穏やかでハープのソロの美しさをタップリと効果的に使ったなんとも美しく優雅な作品で、初めて聴いても感動できる内容である。B面グリエールのハープ協奏曲は1番長い曲だが、こちらも近代曲とは思えないデリカシーに溢れた映画音楽のような作品。ハープのソロに強く弾かせ、オケに負けないエネルギーを確保している。オケがなんともメロディアスでロシアにこんな米国大衆に受けるような作曲家が居たことは驚き。初めて聴いて全く楽しめ、何度も繰り返し聴きたくなるハープ協奏曲といえる。なかなか魅力のあるハープと室内楽/オーケストラのための1枚で、購入した方は満足されると自信をもってお薦めできる珍しいハープのための1枚。リラクゼーションというより未知なる名作を楽しむための1枚といえる。
O.エルデリの在庫一覧へ
