商品コード:1365-032n[MELODIYA] E.ギレリス(pf) / バッハ:トッカータとフーガBWV.532, ベートーヴェン:12の変奏曲WoO.71 他
商品コード: 1365-032n
商品詳細:4曲入りのモノラル・ライブ録音。ベートーヴェンの3つの変奏曲の内、 創作主題による32の変奏曲のみが1966年4月24日モスクワ、他3曲のバッハ(ブゾーニ編):トッカータとフーガB.532、ベートーヴェン:ヴラニルキーのバレエ『森の乙女』のロシア舞曲の主題による12の変奏曲、同:創作主題による6つの変奏曲が1968年1月18日レニングラードでのモノラル・ライブ録音で全てモノラル/ステレオ録音である。この録音自体入荷の少ないLPだが、今回初めてステレオが入荷したので是非紹介したい。尚ギレリスはこれら変奏曲をよくコンサートで取り上げていて、1968年3月26日ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのコンサートでもヴラニツキーのバレエ『森の乙女』のロシア舞曲の主題による12の変奏曲、創作主題による32の変奏曲の2曲を取り上げていた。またこのLPは再版が多く、市場にある大半がシングル・レターの1970年代プレスである。ギレリスの代表的なライブ録音であり、迫力満載の演奏にはどこか鬼気迫るモノが感じられる。1台のピアノで大勢の聴衆を湧かせることのできるギレリスにはパワーだけでなく、演出力も長けており、スタジオ録音なら淡々とこなす曲でもダイナミックにしてストーリー付けした演出で聴く者も黙らせる技を持っている。大音量を持つが、それはここぞという場面でのみ用いる。通常のスタジオ録音より強弱を大胆に広げるあたりがコンサート・ピアニストたる由縁だろう。「変奏曲」は普通、大観衆の中で選曲しない。しかしギレリスは敢えて「変奏曲」ばかりでコンサートを強行する普通ではないコンサート・ピアニスト。この演出力を聴くだけでもこのLPの価値は十分にあるといえる。ギレリスといえば「鋼鉄のタッチ」と通称される部分だけが一人歩きしているが、決して強い打鍵だけで勝負するピアニストではないことが理解されるだろう。モスクワ音楽院大ホールを一人でこれだけ湧かせることができるピアニストは多くはない。
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