商品コード:1364-032[DECCA] W.バックハウス(pf) / ハイドン:Pfソナタ集/ 52番, 48番, 34番 他
商品コード: 1364-032
商品詳細:1958年モノラル発売。1973年頃eclipseシリーズECS 692で英国初のステレオが発売された。バックハウスの珍しいレパートリーである。ベートーヴェン弾きとして知られる彼の他の曲には、やはりベートーヴェンのスタイルが影をひそめるが、このハイドンは意外にも、それは小さい。しかし、ラテン系ピアニストの弾くハイドンとはまったく異なる内省的な部分を強く感じる。彼のショパンは少々ごつごつした違和感を持ったが、このハイドンはドイツ系作品ということもあり、すんなりと受け入れられるだろう。最も手堅いハイドンだが、一音一音の持つ存在感は大きい!録音は1958年でベートーヴェンと同じくスイス・ジュネーヴで録音された。このハイドンはバックハウスの素性を明らかにする上で良い見本となるような1枚である。1960年代以降のハイドンは飛び跳ねるような快活なリズムで明るく演奏されるのが通例である。しかしバックハウスはそれとは違う。早いテンポで弾き飛ばしたり、時にじっくりと呼吸を入れたりと、独自の解釈でやっている。特に受けを狙った演奏ではない。ほぼ聴き手に対するサービス精神は皆無の演奏といえる。全体にはドイツ的で男性的な演奏。聴き手を笑顔にするタイプではない。バックハウスが考えるハイドンとはこういうものなのだろう。とにかくよく回る指が不思議と小気味よい。グルードのハイドンとは正反対の演奏と言えばお分かりいただけるだろう。本来のハイドンとはこういうものか?バッハやブラームスに見られる境地とは全く別の顔がある。
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