商品コード:1364-047[DECCA] K.ロング(pf) / ラヴェル:クープランの墓, ソナチネ 他
商品コード: 1364-047
商品詳細:K.ロングの録音はDECCAに限られる。この人は10"等が多く、正当な評価をされているとは言い難い。古い録音。SP期のようなのどかな雰囲気で、B面のソロPfも明るく伸びやかなPfで魅力的だ。ほのかな色香が香る古いスタイルの女性ピアニスト!キャスリーン・ロング(1896-1968)はKathleen Long で Long はパリ音楽院のM.ロンと同じ綴りだがイギリスのロンドン郊外のブレントフォードで生まれの英国人なのでロングとなる。1910年から1916年にハーバート・シャープで王立音楽大学で学び、1915年には英国でデビュー。1920年から1964年まで大学の教師をしている。彼女は第二次世界大戦中のCEMAコンサートで定期的に演奏し、しばしばヴァイオリニストのイダ・カーシーと共演した。パブロ・カザルスとも頻繁に共演していた。モーツァルト、ハイドンやバッハを得意とた。またガブリエル・フォーレも得意とし、フランス以外の国に紹介したことで1950年にフランスの教育功労章を授与されている。1957年には大英帝国勲章を授与された。録音はSP期からあり、1948年録音のモーツァルト協奏曲24番がハスキルのベートーヴェン協奏曲4番とのカップリングでLP化されている。古典派の他にフランス音楽を理解する英国人女性ピアニストとして確固たる存在感を持つピアニストである。そのスタイルは情熱的ではあるが英国人らしい律儀な所が根底にあり、決して乱れることはない。そのあたりは適度に個性を表出するラテン系のピアニストと異なる点だろうか。ロングのLPの中でもとりわけ珍しいラヴェル/シャブリエ。フランスものを得意とする彼女の真骨頂が聴ける古いモノラル録音である。1950年代ヴィルトゥオーソに共通の香りが感じられるピアノ。女性らしい優しさと詩情に満ちた名品であることは間違いない。シャブリエでは最も有名な「牧歌」が演奏され、たっぷりと豊かな音で演じられる「牧歌」はタリアフェロのそれを凌ぐのではと思える秀演!キャスリーン・ロングのLPとしてはトップランクに位置する内容と思われる。状態の良いオリジナル盤はほとんど存在しない!
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