商品コード:1364-062b[Pathé] J.C.アルトマン/ シャブリエ:喜歌劇「教育欠如」
商品コード: 1364-062b
商品詳細:エマニュエル・シャブリエ(1841-1894)は日本ではメジャーではないがフランスにおいては人気の作曲家である。1880年、ミュンヘンにおいて、ワーグナーの楽劇『トリスタンとイゾルデ』を観たことで、音楽の道に専念することを決意したという。『トリスタンとイゾルデ』の動機を使った作品として、1886年にアンドレ・メサジェとの共作による4手のためのピアノ曲『ミュンヘンの思い出』が残されている。メサジェには、フォーレと共作した『バイロイトの思い出』(こちらは『ニーベルングの指環』を扱っている)という同趣向の作品もある。シャブリエは39歳で内務省を退職し、作曲家としての活動を本格的に開始した。1曲のオペラ「グヴェンドリーヌ」と3曲のオペレッタ「エトワール」、「いやいやながらの王様」、「教育欠如」を書いている。今回は最後の1879年に書かれた喜歌劇「教育欠如」を紹介する。これは1幕のオペレッタ(喜歌劇)で1枚のLPに全曲収まる長さである。シャブリエの舞台作品は「エトワール」が1863年に初めてパリのブフ・パリジャン座にて初演され、大きな反響を呼んだ。これらのオペレッタ(喜歌劇)は特にオペラ・ブフと呼ばれ、シャブリエはオペラ・ブフの頂点を極めた作曲家とされる。これらはドビュッシー、ラヴェル、レイナルド・アーン、プーランク、ストラヴィンスキーなどからの称賛を得た。オペラ・ブフのなんともフランス的で奇妙な音楽は、今の日本でも十分理解されると思う。序曲だけでもたっぷりとこのオペラ・ブフの世界感に浸ることができる。歌というよりセリフが多い作品だがそれも楽しく聴くことができる。これらはオッフェンバックに源流を持つが、シャブリエはそれを進化させ独特のリズムに加え、闊達さとユーモアを感じさせた。「教育欠如」は殆ど録音されることはないが、この1幕で終わる1枚でその神髄に触れることができる。序曲だけで満足出来る内容。指揮者ジャン=クロード・アルトマン( 1929- 1993)はフランス生まれ。エコールノルマル音楽院でジャン・フルネに師事した後、1957年にディジョンの歌劇場の指揮者となり、ジェズ・エチュヴェリーの薫陶を受けた。1960年から1963年までメス歌劇場の音楽監督を務め、1967年から1970年までパリのコミック座の音楽監督を歴任した。1972年から1977年まで、スコラ・カントルムとエヴリーの文化センターで教鞭を執った。フランスオペラの専門家である。音質も良く、この知られざる傑作を知るのに最適な1枚だろう。
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