商品コード:1362-026[TELEFUNKEN] J.カイルベルト/ ブルックナー:交響曲6番(ノヴァーク・原典版)
商品コード: 1362-026
商品詳細:ブルックーといえば英国勢ばかりが注目だが、同じ独語圏のカイルベルトも忘れてはならない。ブルックナーはワーグナーとの関係をよく指摘される。確かにその曲調は、ワーグナーのオペラを交響曲に移したような所が見られ、ダイナミックレンジの大きなステレオでこそ解かる感覚があることは確かだ。TELEFUNKENのオーディオファイルと言ってもよい黒/金レーベルの音はそのブルックナーの音楽とカイルベルトのカチッと締まった演奏を余すところ無く伝えてくれる。ヨーゼフ・カイルベルト(1908 - 1968)はドイツ・バーデン州カールスルーエの生まれ。1935年よりカールスルーエ国立劇場(現・バーデン州立劇場)の音楽監督に就任。1940年、プラハにドイツ・フィルハーモニー管弦楽団(バンベルク交響楽団の前身)の指揮者として転任。終戦までにドレスデン・シュターツカペレの首席指揮者となり、1949年(または1950年)に「ベネシュ布告」により戦後のチェコスロヴァキアを脱出したドイツ人演奏家が主体となって結成されたバンベルク交響楽団の首席指揮者に就任し亡くなるまでその育成に努めた。1950年にはベルリン国立歌劇場に、1951年にはハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団に客演指揮者として訪れている。1952年から1956年までバイロイト音楽祭においても活躍し、その他にザルツブルク音楽祭にも客演している。1959年よりバイエルン国立歌劇場の音楽総監督に任命された。カイルベルトは、カラヤンと同年の1908年生まれ。1968年に没した戦後のドイツを代表する指揮者の一人。長年にわたり常任指揮者を務めたバンベルク交響楽団とハンブルク・フィルの2つで多くのドイツ・ロマン派作品を録音した。ベルリン・フィルにも多少の客演録音がある。カイルベルトはカラヤンとは真逆のスタイルを持ち、聴き手に全く忖度しない演奏を貫いた。自国のドイツでさえ一般受けのしない指揮者の代表格であった。その為人気はなく、しかも60歳で亡くなってしまった為、長い間日陰のような存在であったが、ドイツのオケの伝統をきっちり受け継いだカイルベルトのスタイルがアンチ・カラヤンの流れからじんわりと知られるようになり、2000年頃から世界的な人気の高まりを見せることになる。時を同じくして、コンヴィチュニーなどの職人気質の指揮者が台頭しはじめ、ギュンター・ヴァントの名前が賑わうこととなった。ヨーゼフ・カイルベルトはそれら職人気質を持ったグループの先駆けとして、これからも評価されるに違いない。ブルックナーは特にカイルベルトのスタイルが生きる作品であろう。ブルックナーの正規録音は6/9番の2曲だけである。6番はブルックナーの交響曲としては例外的に改訂されていないため、ともに原典版であるハース版(1937年)、ノヴァーク版(1951年)については両者間での違いはほとんどない。カイルベルトはノヴァーク版を用いる。
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