商品コード:REG-3962[露MELODIYA] L.ヴラセンコ(pf) / リスト:ハンガリー狂詩曲1, 3, 4, 5, 12番
商品コード: REG-3962
商品詳細:レフ・ヴラセンコ(1928-96)、グルジア出身で鬼才カミショフと同じフリエール門下生。イグムノフ一派である。第1回チャイコフスキー・コンクール2位。晩年はコンクールの審査委員長だった大物である。レパートリーは広いがリスト弾きとしての地位が確立している。録音は多い方だが大半の入荷がないのが現状。1961年リスト生誕150年記念でハンガリー録音したリスト協2番は伝説。得意のハンガリー狂詩曲で他者を圧倒。フリエール門下生には心技一体を会得した腕利きが多いがヴラセンコもその一人とみて間違いない。リストを録音すること自体が余程の名人でないと自殺行為といえる。技巧だけでは人を感動させることができない難曲だからである。いくら指が早く回っても音楽的感動は起こらない。フィジカルだけでは成立しない作品である。ヴラセンコはフリエール教室の実質的後継者であり片腕と目された名人。リスト弾き第一人者のハンガリー狂詩曲はさすがに味わい深い。「ハンガリー狂詩曲 」は全19曲存在する。第2番(S.244/2)は有名である。のちに一部は管弦楽編曲も行われた(全6曲)。また第14番を基に、ピアノとオーケストラのための『ハンガリー幻想曲』が編曲された。現在では、リストの全盛期に書かれた第15番までが出版・演奏されることが多く、晩年に書かれた残りの4曲は書法も簡素となっており、知名度は低い。リストは作曲家であると同時に、高度な技巧を持つ演奏家でもあった為、他の多くのリスト作品と同様、ピアノ版は演奏の難しい作品として知られる。リストが「ハンガリー的なもの」として考えていた音楽が、厳密にはそうではないということは民謡収集などの研究によって今や明白であるが、この曲集はリストなりのハンガリー音楽の研究成果であり、その内容を咎めるのはナンセンスであるとされている。ヴラセンコの演奏は有名な2番こそ未収録だが、リスト的なる気分は満載でチャイコフスキー・コンクール2位の実力がいかなるものかを知る良い録音である。得意の技巧を披露するだけでなく、知性すら感じる物語風のアプローチで技巧は必要最小限としており、一度その部分に差しかかるや電光石化にピアノは火花を散らす。しかし大半は抒情的表現を多用し、これが本当のリストだ、と言わんばかりの確信に満ちた演奏はカミショフと同門であることを納得させるに十分な余裕を感じさせるものである。ハンガリー狂詩曲は技巧を愉しむだけの曲ではないとこの演奏から教わった気がする。ロシアピアニズムならではの演奏である!
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