商品コード:1360-035[COLUMBIA] O.クレンペラー/ マーラー:交響曲9番
商品コード: 1360-035
商品詳細:英盤はSAX番号、その仏オリジナル。英プレスもあったので、聴き比べをした。優しく包み込むような英プレス、音が天から降り注ぐイメージに対し、仏プレスは体が音の源の真上にいる感じ、音は地面から体を貫き天上へ昇り行く。周りがキラキラし音の粒子に溢れかえる。どちらも甲乙付け難いほど美しいが、音に対する発想が全く異なっているようだ。高度な対決だった。2つあれば言うことなし。SAXFは存在しない。こちらを好む方は多い!クレンペラーは1905年まだまだかけだしだった頃、演奏会の際にマーラー本人が現れ、リハーサル演奏の感想を述べ、アドヴァイスを述べたらしい。それを機にマーラーとの親交が始まったクレンペラーは、ほどなくマーラーの推薦状を得てプラハのドイツ歌劇場の指揮者に就任、以後、実力を発揮する大きな切っ掛けを与えられることとなった。以来クレンペラーはマーラー作品の演奏には大きなこだわりを見せたという。英COLUMBIA時代に全曲録音は無く、2/4/7/9番と大地の歌と数曲の歌曲がある。第9番はクレンペラー自身がマーラー随一の傑作と讃える作品である。1967年2月の録音でニュー・フィルハーモニア管弦楽団の時期に当たる。独自のテンポで出だしは意外にもやや早めである。大掴みな展開で引き込まれる流れを感じる。1967年という時代ゆえか弦の厚みがやや弱いが、それが全体にスリムな印象を与える。ステレオの効果かもしれない。テンポは随所で適度にコントロールされクレンペラー・ワールドが展開する。オケにもっと厚みが有れば完璧な録音といえる。フランス・ステレオにSAXF番号は存在しない。
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