商品コード:1357-013[MPS-BASF] F.グルダ(pf) / バッハ:平均律クラヴィア曲集第2巻(全24曲)
商品コード: 1357-013
商品詳細:数ある平均律の中でも個性的でありながら輝きを放つ希有な演奏。独特の装飾音が散りばめられ今まで聴いたことがない、弾むピアノで弾かれている。奇才グルダならではの演奏。特に2曲目のプレリュードでは、あのテューレックでさえ強く鳴らすところを、静かに抑えた表現で驚いた。解釈の豊かさでは抜群、音質も良い。全7枚とたっぷり時間をかけた録音。必ず加えるべき内容。アルバムと箱は価格違いと思われ中身は同じ。使用楽器はスタインウェイ、グランド・インペリアル。グルダの当録音のために特別にMPSスタジオに持ち込まれ、ピアノの響きを最適に捉えるために彼の正確な仕様に合わせて配置された。MPSレーベルは1971年にBASFと提携を結び、1976年に撤退。1983年にはポリグラムに売却されたドイツのマイナーレーベルだが、特にジャズの分野で有名で、音質の良さで定評がある。演奏は正にグルダの個性が爆発したかのような個性溢れるもので、独特のテンポ設定とフレージング、装飾音等を駆使して、これまで誰もやらなかったような演奏であり、これをグールドが聴いたなら、対抗心を燃やしたかもしれないと想像してしまう。考え抜かれたというより、グルダの即興性がふんだんに盛られた印象。リヒテルと対極にある演奏と言えるだろう。録音はデッドで余計な残響が殆どないのが良い自然な音質。ジャズで使われる手法のようだ。MPSは西ドイツのジャズ・シーンでは特に録音に定評があるのでこのようなスタイルになったのだろう。通常のクラシック専門の録音技師は使わない手法らしい。この録音はメジャーとはならなかったが、グルダ自身満足のゆくものだったに違いない。演奏会の最前列でもこんな自然でストレートな音はないと思われる。正にピアノの音以外皆無--という静かな世界感である。このテンポ感を一度でも知ってしまうとグールドのそれが妙に普通に聴こえる。グルダ的なスパイスがタップリ掛かった創作料理のような演奏なので、好き嫌いがはっきり分かれる演奏であることは確か。グルダの平均律全曲は箱×2(第1巻+第2巻)がオリジナル。1970年代後期に5枚組の全曲箱(2枚分が圧縮された再版・オリジナルは3+4枚の計7枚)が発売されたが、それは茶/白レーベルの再版なので価格に注意されたし。手間は掛かっても第1巻、第2巻と、別々に赤/黒白1本線・MPS-BASFレーベルで入手することをお薦めする。後で知った時に後悔しないために!
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