商品コード:1345-042[DECCA] G.ショルティ指揮/ ベートーヴェン:交響曲4番
商品コード: 1345-042
商品詳細:DECCAで最初のベートーヴェン交響曲全集ではご承知のようにエーリヒ・クライバーが中心となり1940年代後期から録音、1950年代中期は完成している。EMIがカラヤンにその任務を任せた時期より先んじて完成させていた。但しエーリヒ・クライバーが全9曲を録音したわけではない。クライバーは第2/3/5/6/7/9番の6曲(第8番は第2楽章のみ)のスタジオ録音を担当した。つまり1/4/8番の2曲は別の指揮者が担当した。1番はシューリヒト/ウィーンpo.が担当。8番はK.ベーム/ウィーンpo.が担当。この2曲はカップリングされLXT 2824→LXT 5232で発売されている。最後に残った4番は何と1950年にショルティ/ロンドンpo.が担当し、LXT 2564で1951年にリリースされた。その後1955年頃クリップス/コンセルトヘボウo.も録音を行い1956年にLXT 2874で発売された。4番は2種存在している。DECCAとしてはどちらを全集録音としたのだろうか?今のところ不明だが、1951年当時のショルティといえば、まだまだ新人指揮者であり、知名度もなかった。大物指揮者揃いで録音した全集の中で一人浮いた存在となってしまっている。更には発売も古い。そこでDECCAはほぼ忘れ去られたようなショルティの交響曲4番を補強する形で、クリップス/コンセルトヘボウo.で再録音したのではないだろうか。ゲオルク・ショルティ(1912 - 1997)はこの録音当時まだ38歳という若さであった。ショルティは1947年、スイスのテノール歌手リヒテクの推薦で、ピアニストとして英デッカと契約を結んでいた。最初から指揮者としての採用ではなったが、前年の1946年にはミュンヘンのバイエルン国立歌劇場の音楽監督に抜擢されていた。当時、非ナチ化の影響で多くのドイツ人指揮者が失脚していたという幸運もあったらしい。そのショルティのDECCAでの最初期録音の一つが当盤である。余りの枠で得たような4番だが、見事実力を発揮し、この重責を全うしている。その後も1950年代中期まではほぼおこぼれのような録音が中心だったが、1958年に訪れたワーグナー・シリーズに抜擢され、世界的指揮者に上り詰めて行く。無名時代の演奏を知ることでチャンスを掴む重要性が示された見本のような録音である。若さに任せたような張り切って取り組んだ様子が手に取るように解かる演奏である。見事にロンドンpo.をドライブして快活な仕上がりとした。因みにショルティの初LPは前年である1950年発売のハイドン:交響曲103番と思われる。10"のLX 3018で発売された。
ショルティの在庫一覧へ
