商品コード: 1309-009t
[MELODIYA] T.ニコラーエワ(pf) / バッハ:インヴェンションとシンフォニアB.772~801
商品コード: 1309-009t
商品詳細:1977年4月10/21日東京・日本ビクター・第一スタジオで、録音技師:依田平三氏による録音。本来の意味で日本ビクターのLPはオリジナルといえるが、MELODIYAとの共同制作なのでMELODIYA側にもオリジナルが存在する。こういう場合、聴き比べしないと何とも言えない。しかし各社独自にカッティングマスターを制作する事を考えると、MELODIYA側はこれまでの通りの音質に仕上げるはずであり安心感がある。タチアナ・ニコラーエワ( 1924 - 1993)は旧ソ連・連邦ブリャンスク県ベジツァの生まれ。モスクワ音楽院に入学してアレクサンドル・ゴリデンヴェイゼルとエフゲニー・ゴルベフに師事。1948年にモスクワ音楽院ピアノ科卒業。1959年にモスクワ音楽院の講師となり、1965年に教授となった。1950年に、バッハ没後200周年記念のライプツィヒ・ヨハン・ゼバスティアン・バッハ国際コンクールにて優勝。当地に出席していたショスタコーヴィチと、生涯にわたる親交を結んだ。ショスタコーヴィチはニコラーエワのバッハ演奏に触発されて「24の前奏曲とフーガ」を作曲し、これをニコラーエワに献呈した。生涯に50点以上の録音を残し、とりわけバッハの鍵盤楽曲で著名であったが、西欧で有名になったのは後半生においてからであった。ソビエト連邦の崩壊後に、求められるまま欧米各地で演奏旅行を行なった。1980年代後期まで録音を継続し、バッハの主要鍵盤作品を録音している。ニコラーエワは生涯現役を貫いたピアニストである。1993年11月サンフランシスコで行われたリサイタル中に脳動脈破裂で倒れ、急遽入院、昏睡状態が続いていた。その約1週間後、当地の病院で亡くなった。度々来日し、演奏会を行ったいた。これは1977年に来日した際に、それまでMELODIYAに正規録音がなかった「インヴェンションとシンフォニア」を日本ビクターがオファーした録音と思われる。この日本録音がニコラーエワの唯一の「インヴェンションとシンフォニア」スタジオ録音として現在までMELODIYAのカタログに生きている。その後も日本ビクターには1982年4月にもバッハを録音している。明瞭なタッチで綴られるニコラーエワの演奏には何時聴いても温かみが感じられる。バッハへの敬愛が常に感じられ、演奏を通して作曲家の意図を温かく伝える事を使命のように感じていることが理解される。アカデミズムの点では異論を唱える学者がいてもおかしくない点もあると思われるが、それも含めてニコラーエワの音楽とはそういうモノであろう。
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