[DECCA] E.リンデンベルク指揮パリ音楽院o. / ビゼー:小組曲「子どもの遊び」Op.22, 組曲「美しいパースの娘」, シャブリエ:田園組曲
商品コード: 1308-026
商品詳細:エドゥアルト・リンデンベルク( 1908 - 1973)は、ルーマニア・ブカレスト出身の指揮者。ドイツ系(トランシルヴァニア・ザクセン人)として生まれ、ブカレスト大学を卒業。フランスで活躍し、フランスではエドゥアール・ランダンベールで通っていたと思われるが、ドイツ系なので当社ではリンデンベルクで統一している。ウィーンでヘルマン・シェルヘンとフランツ・シャルクに指揮法を師事した。ルーマニアに帰国後は1947年までブカレスト・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者陣に加わり、ブカレスト音楽院でコンスタンティン・シルヴェストリと共に指揮法を教え、セルジュ・コミッショーナらを育てた。1947年からパリに活動の本拠を移し、パリ・オペラ座、コンセール・ラムルー、コンセール・パドルーやフランス国立放送管弦楽団などに客演してフランスでのキャリアを築き、スペイン、イスラエル、スイス、ドイツやアイルランドなど世界各地のオーケストラにも客演した。録音の大半がODEON、ERATO などのフランス・レーベルだがDECCAにもキャリアの初期に数点の録音がある。小澤征爾もリンデンベルクに学んだ時期がある。これは1953年に発売されたパリ音楽院o.を振ったフランス管弦楽作品集。ルーマニア出身の大物指揮者にコンスタンティン・シルヴェストリが有名だが、爆演で知られるシルヴェストリと異なり、リンデンベルクは所謂、爆演系指揮者ではないがここでは爆演に近い鳴らし方で盛り上げている。フランス系作品を得意とし、英国系指揮者ではこんな演奏をする指揮者は見当たらない。メリハリの効いたパンチの効いた演奏は小気味が良い。シャブリエやビゼーという作曲家の特質を見ても、このレベルの鳴らし方は十分に許容範囲ではないだろうか?ここに収められた3曲はどれも原曲ではなく、作曲者自身の手による管弦楽への編曲である。シャブリエ:田園組曲の原曲はピアノ独奏曲「絵画的小曲集」の中から4曲を選曲し自身の手で管弦楽用に編曲した。 ビゼー:小組曲「子どもの遊び」はピアノ連弾のための曲集『子供の遊び』全12曲~第6曲、第3曲、第2曲、第11曲、第12曲の5曲を選んで前期の順番で組曲化したものである。管弦楽版の題名は小組曲『子供の遊び』である。組曲「美しきパースの娘」は4幕のオペラ・コミックでビゼー自身が4曲を選び出して管弦楽曲に仕立てたもの。尚フランス語の読みは「美しきペルトの娘」が正しい。但しパース自体がスコットランドの古い町の名称の為、日本語訳ではパースとしている。これらの曲集はアンセルメやセルなども録音しているがそれらの演奏はリンデンベルクと比べると何ともあっさりして聴こえる。良い意味で強烈な自己主張を持つリンデンベルクの演奏こそ古きよき欧州の伝統なのではないかと感じる。
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