[DECCA] W.バックハウス(pf) C.クラウス指揮ウィーンpo. / ベートーヴェン:Pf協奏曲5番Op.73「皇帝」
商品コード: 1308-029pb
商品詳細:バックハウスの最も脂の乗り切った時期の傑作。イッセルシュテットとのステレオにばかり注目が集まるが、このモノラル録音の方がバックハウスは燃えており、C.クラウスの指揮も熱い。当時のウィーンpo.の甘さがほんのりと香り、天上界的な高貴さが感じられる。ステレオ期に忘れ去られた情感があった。1953年録音。Mr.ウィーンことクレメンス・クラウスは翌'54年世を去る。かろうじて残された最高レベルの「皇帝」!バックハウスの旧録音は2/4/5番がクラウスとの共演。3番がベーム/ウィーンpo.、1番の録音はない。その後1958年から59年のハンスシュミット・イッセルシュテットとのモノラル/ステレオ全集録音が行われた。この録音で始めてバックハウスはベートーヴェンの協奏曲全曲録音を果たすこととなる。ヴィルヘルム・バックハウス( 1884 - 1969)はドイツ・ライプツィヒ出身のピアニスト。1909年、協奏曲を世界で初めて録音するソリストに抜擢され、7月15日、ランドン・ロナルド指揮、新交響楽団(現ロイヤル・アルバート・ホール管弦楽団)との共演で、エドヴァルド・グリーグのピアノ協奏曲の一部を録音した。LP期では1950年頃からDECCAの専属としてベートーヴェン、ブラームスなどを録音。ベートーヴェンでは2回のソナタ全集録音がよく知られる。ベートーヴェンの協奏曲に関しては計画的に行われた録音ではかなったようである。何より1番の録音がない。1950年9月にベームとの3番。1951年5月に4番が録音され1952年5月に2番。1953年に5番。何故最初のベーム指揮で通さなかったのか? 何故1番を録音しなかったのか?など疑問が残る録音分なのである。しかし1950年代初頭という時期は全集というものに対する価値観は1960年代以降とは異なるだろう。そう考えると、バックハウス、クレメンス・クラウス、ウィーン・フィルという組み合わせは当時では当たり前でも今では限られた黄金期だけのものである。録音もモノラル・オーディオファイルプレスと呼べる高音質録音である。これを名演として、後世に継承してしかるべき内容であることは確かだろう。
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