[MELODIYA] G.バリノワ(vn) S.リヒテル(pf) / バッハ:VnソナタB.1015, 1021, イギリス組曲3番B.808
商品コード: 1305-008
商品詳細:ピアノに比べヴァイオリンの人材の乏しいMELODIYAにあって、シトコヴェツキーとともに忘れてはならない大物がいる。女性ヴァイオリン奏者ガリーナ・バリノワ(1910~2006)は、1910年ロシアのサンクトペテルブルクに生まれ、4歳の頃からヴァイオリンを習い始める。パヴェウ・コチャンスキ、ジョセフ・アクロン、ヴィクトール・ザヴェトノフスキに師事。10歳でソリストとしてデビュー。海外で技術を磨くことを目的に、両親はカール・フレッシュに声を掛けることにしたが、当時、カール・フレッシュはアメリカに住んでいた為、留学を断念した。1924年から1925年にかけてパリのジャック・ティボーに師事した。ソ連に戻った後も勉強を続け、1927年にレニングラード音楽院を卒業した。更にモスクワでレフ・モイセビッチ・セジュトリン(Lev Moiseevic Cetlin)に師事した後、1937年の第1回パン・ソビエト・コンクールで3位に入賞した。第二次世界大戦中は、ロシア戦線や包囲されたレニングラードで演奏した。コンサートでは、アレクサンドル・ゴルデンヴェイゼル、タチアナ・ニコラーエワ、スヴャトスラフ・リヒテル、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチなど、当時の一流の器楽奏者と数多く共演した。1950年代からモスクワ中央音楽学校で、1956年からはモスクワ音楽院で教鞭を執り、教育活動にも熱心に取り組んだ。比較的早い時期から教育にウェイトを置いた為か録音は非常に少なく、情報も少ないが、バリノワの残した2枚のバッハ録音は何を措いても重要なLPである。近年ヴィエニャフスキー/ヴァイオリン協奏曲第2番とグラズノフ/ヴァイオリン協奏曲のカップリングがCDで発売され話題を呼んだ。この2曲はLPが存在するらしいが見たことはない。バッハのVnソナタはこのB.1015とB.1021の他に10"で出たヴァイオリン・ソナタ第3番B.1016、レオニード・ロイスマン(org)伴奏の3曲が全てと思われる。古い録音なので録音は万全とは言えないが、澄んで清涼感のある音色が魅力で、古風ながら胸を打つ弦の音が癒しを与えてくれる。A面は何故かリヒテルのイギリス組曲3番B.808が入る。バリノワの2曲はB面に入る。
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