[CBS] ジュリアードQt. / ドビュッシー:弦楽四重奏曲Op.10, ラヴェル:弦楽四重奏曲
商品コード: 1305-055
商品詳細:ジュリアードQt.は2回この曲を録音している。初回は1959年RCA、これは1970年の2回目録音の仏プレス。ラヴェルのみ1950年代モノ録音があり3回目となる。即物的・鋭角的スタイルで知られるジュリアードQt.だが、ここではかなりテンポを自在に変化させ自由度の高い歌うような演奏。メトロノームに正確に合わせるような他の録音とは全く異なる。意外なほど抑えた表現で、欧州的なスタイル。テンポが怪しくなるほど歌っている不思議な演奏!ジュリアード弦楽四重奏団は1946年にニューヨークのジュリアード音楽院の校長だった作曲家、ウィリアム・シューマンの提唱により、ジュリアード音楽院の教授らによって結成された。米国を代表する団体である。モーツァルトやベートーヴェンなどの古典でも演奏を残している。またバルトークやヒンデミット、エリオット・カーターなど、近現代の作曲家の全集を録音するなどレパートリーは広く、メンバー交代も多いので時期によるスタイルの変化も大きいものがある。この2回目の1970年時点で第1ヴァイオリン: ロバート・マン、第2ヴァイオリン:アール・カーリス(3代目)、ヴィオラ:サミュエル・ローズ(2代目)、チェロ:クラウス・アダム(2代目)というメンバーで、最初期より精密なアンサンブルは精度を更に向上させた印象がある。一糸乱れぬ正確さは比類のない団体に仕上がっている。欧州の団体とは完全に決別を遂げ進化してゆく過程の演奏が感じられる。CDになった創設された団体のスタイルはこの時期のジュリアードQt.を踏襲したものが多い。好みは別としてここまでやればもはや賞賛に値する団体である。モノラル期の演奏と比較すれば隔絶の感が拭えない。1959年RCA録音はこれとはかなり異なり、欧州的な部分も見受けられた。2回目は完全に進化し誰も寄せ付けない高度なレべルに進んでいる。米国のカタチを作った団体とう点で先駆者といえる団体。
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