[PHILIPS] W.サヴァリッシュ指揮ウィーンso. / ブラームス:交響曲2番Op.73, ハイドンの主題による変奏曲Op.56a
商品コード: 1301-028
商品詳細:サバリッシュは、英COLUMBIA、PHILIPS等の'60年代に、ある程度のステレオ録音を残す指揮者だが、どうもこれまで二流指揮者的扱われ方をされてきた。しかし、ウィーンを振ったこのブラームスを聴けば、ウソのように素晴らしい演奏を聴かせてくれる。この1923年生まれのドイツ人指揮者のキャリアは長いものだが、亡くなるまで日本では人気が今一つなのが不思議でならない。どうも大袈裟な表現を嫌うところが裏目に出ているのかも知れない。地味だがサヴァリッシュなりの良識を披露したこのブラームスは評価できる。音質も第一級。ヴォルフガング・サヴァリッシュ( 1923- 2013)はドイツ、バイエルン州ミュンヘン生まれ。ミュンヘン音楽大学卒業後、ザルツブルクにてイーゴリ・マルケヴィチに学んでいる。ウィーン交響楽団やハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団、スイス・ロマンド管弦楽団の首席指揮者を歴任した。スイス・ロマンド管弦楽団では創設者エルネスト・アンセルメ亡き後のオーケストラの再構築に尽力した。1950年代後期~英国EMIに録音を行うようになる。1957年にロンドン・デビューした際にエリーザベト・シュヴァルツコップの伴奏者として、フィルハーモニア管弦楽団を指揮したこと、バイロイト音楽祭に開幕演目の『トリスタンとイゾルデ』で初出演を果たしたことなどで、シュヴァルツコップの夫でありEMIの敏腕プロであったウォルター・レッグの目に止まり、レッグが創設したフィルハーモニア管を指揮し、いくつかの録音が任された。時期的に英COLUMBIAの看板指揮者であったカラヤンがベルリンフィルの音楽監督に就任し、ベルリンフィルと接近した時期と重なる。カラヤンのEMI離脱を予感していたウォルター・レッグは、この時期からカラヤンに変わるドイツ系指揮者を探していたものと思われる。その有力候補にサヴァリッシュが居たことは間違いないだろう。1960年頃突然PHILIPSに移籍する。理由は不明だがHi-FI STEREOの時代に重なり多くのメジャー作品をPHILIPSにHi-FI STEREOレーベルで残すことができた。丁度1960年にウィーン交響楽団の首席指揮者に任命されている。その為PHILIPSではウィーンso.振ることが多く、PHILIPSに移籍したことでフィルハーモニア管弦楽団~ウィーン交響楽団へと異なる大物オケの録音を聴くことができる。1964年11月NHK交響楽団の招聘で初来日以来、ほぼ毎年のように来日した。レコードの上での人気はさほど大きくなかったが2013年に亡くなったニュースと共に一気に人気が出て、急にLPの価格が二倍に跳ねあがった曲もあった。時代、オケも良く、ステレオはHi-FI STEREOレーベルとあって、突然人気が出た1枚である。サヴァリッシュのスタイルは一見地味だが、この地味さが見直されるようになったのだろう。日本では昔から自己主張は軽蔑の対象とされてきた歴史がある。今となって主張が弱いサヴァリッシュのスタイルと日本人の感性とがリンクしたようである。ブラ―ムスはウィーン交響楽団と全4曲録音している。
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