商品コード:1297-012b[DECCA] T.ベルガンサ(s) J.プリッチャード指揮ロンドンso. / モーツァルト:アリア集/フィガロ, コシ・ファン・トゥッテ, 皇帝ティートの慈悲, コンサートアリアK.505
商品コード: 1297-012b
商品詳細:世界中で超が付く人気盤になってしまったベルガンサのモーツァルト!テレサ・ベルガンサ(1933 - 2022)はスペイン・マドリードに生まれの著名なメゾソプラノ歌手。マドリード音楽院でピアノと声楽を学び、1954年に歌唱で1等賞を得ている。1955年にマドリードで初めての演奏会を開いた。ベルガンサは1957年にエクス=アン=プロヴァンス音楽祭で『コジ・ファン・トゥッテ』(モーツァルト)のドラベッラ役を歌ってオペラの初舞台を踏んだ。同年にミラノ・スカラ座にデビューし、翌年グラインドボーン音楽祭にも登場した。 1959年にはロイヤル・オペラ・ハウスで『セビリアの理髪師』のロジーナ役を歌い、以後これは彼女の代表的な持ち役となった。 1967年にはメトロポリタン歌劇場に出演して『フィガロの結婚』のケルビーノ役を歌った。ベルガンサは1964年にカーネギー・ホールで歌曲リサイタルのデビューを果たした。彼女の演奏会の主要レパートリーはスペイン・フランス・ドイツ・ロシア歌曲である。彼女はピアニストのフェリックス・ラビーリャと結婚し、多くの演奏会を開くとともに多数のレコード録音を行った。1992年、彼女はセビリア万国博覧会の開会式に参加し、さらにバルセロナオリンピックの開会式でも歌った。 1994年にはスペイン王立芸術アカデミー会員に女性で初めて選出された。1962年この録音さされたとき彼女はまだ28歳頃である。メゾソプラノという声域ながらこの録音ではベルガンサの温かみのある声、可憐な側面が良い方向に表出され、全く個性的な美しさを際立たせた唯一無二の録音となった。歌唱技術の巧みさと軽やかさが加わり、ベルガンサのモーツァルトとして一つのブランドとして一人歩きするまでになる。ベルガンサはソプラノの曲も歌えるほどの高音域に強いメゾソプラノである。ソプラノでの名演は数あるが、メゾソプラノとしての人肌に優しい音域が名盤として持ち上げられた要因と思われる。ソプラノより太く包容力のある声は何とも親和性が高く、自然で心地が良い。ステレオは世界中で人気が高く、全体に下がり気味なレコードが多いなか、高騰気味である点は致し方ない。A面最後のコンサート・アリアにはジェフリー・パーソンズのピアノ・オブリガートとともに正式名称、劇唱「どうしてあなたを忘れられようか」とロンド「恐れないで、愛する人よ」 K.505はソプラノとピアノの2重奏のための協奏曲ともいえる名曲で、モーツァルト自身がナンシー・ストレース嬢に送った恋文といわれる。 彼の自作目録には「ストレース嬢と私のために Für Madmoiselle Storace und mich」と記された。 1787年2月23日ケルントナートーア劇場で、イギリスに帰る彼女の告別演奏会が催されたとき、彼女が歌い、モーツァルトがオーケストラと協奏するピアノを弾いたと言われている。アインシュタインはこう語っている。声とピアノの対話が行なわれ、それがあまりに親密に、もつれあっているので、一小節ごとに特別な意図が感じられるほどであり、また対話があまりに綿々と続くので、曲はアリアというよりもむしろ一つのコンチェルト楽章になっている。ナンシーは『フィガロ』の初演(1786年5月1日)のときスザンナ役を演じている。「コンサート・アリアの中での古今の最高傑作」とも言われ、なかでもベルガンサ盤を超える録音はないだろう。
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