[RCA] S.クイケン(バロックvn) G.レオンハルト(hf) / モーツァルト:VnソナタK.58, K.304, K.481
商品コード: 1289-020b
商品詳細:Philipsプレスは未発売。1977年12月ドイツ・ニュルンベルクで技師Dieter Thomsenによる録音。プロデューサーはSEONシリーズの創設者であるウルフ・エリクソン(Wolf Erichson)が担当。Philips-SEONにはヤープ・シュレーダーとのVnソナタ集があったが、これはシギスヴァルト・クイケンの録音。楽器は17世紀中期のイタリアBrescia製「Maggini-Schule」と呼ばれるバロック・ヴァイオリンを使用。レオンハルトはA.ワルター製(1795-1805年)のハンマーフリューゲル・フォルテピアノを使用。2人の意志や見識が言葉ではなく、音楽で表れたもの。クイケンのVnの響きも美しいが、hfが効いている。表現はピリオド的で、好き嫌いは分かれるだろう。シギスヴァルト・クイケンのスタイルはヤープ・シュレーダーより更にオーセンティックなピリオド奏法である。シギスヴァルト・クイケン( 1944-)はベルギーのフラームス=ブラバント州にあるディルベークで生まれた。クイケン3兄弟の真ん中である。1964年から1972年までブリュッセルのアラリウス・アンサンブルの一員だったが、1972年にラ・プティット・バンドを結成する。1971年よりデン・ハーグ王立音楽院およびブリュッセル王立音楽院にてバロック・ヴァイオリンを指導。1986年にクイケン弦楽四重奏団を結成。近年はバロック音楽や古典派音楽のみならず、ロマン派音楽や印象主義音楽にも裾野を広げ、指揮者や室内楽奏者として演奏活動や録音を続けている。ヴァイオリン本体を、顎で挟まず演奏する「ノン・チン奏法」の第一人者。この録音の後クイケンは、ルーク・デヴォス(フォルテピアノ)とVnソナタ全曲をACCSENTにCDで録音している(1991-2005年)。LPでの録音はこの1枚かと思われる。当録音は1979年発売の為PHILIPSプレスは存在しない。完全なピリオド奏法による先駆者的な録音である。SEONシリーズとはレーベルを指すものでは無く、プロジェクトのような音楽シリーズでSEONロゴ付きレーベル (1970-1980) として1969年にソニー・クラシカルのサブレーベルとしてWolf Erichsonにより発足し1973年フォノグラムからリリースされた(PHILIPS/RCAの2種)→1978年、レーベルはRCAに移籍(RCAのみ)→1997 年に、Seon のリリースが CD で再発という経過を辿った。この録音は1977年12月の為発売時の1979年にSEONシリーズは全てRCAのみとなっており、欧州ではドイツRCAプレスしか存在しない。PHILIPSレーベルを御所望される気持ちは解かるがビルスマの無伴奏と同じく存在しないので致し方ない。
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