[COLUMBIA] E.オーマンディ指揮フィラデルフィアo./チャイコフスキー:交響曲5番
商品コード: 1128-030
商品詳細:近年ユージン・オーマンディの人気が高まっている。欧州プレスで聴くことが可能になったからだろう。オーマンディは1899年ハンガリー生まれのユダヤ系。つまり多くのハンガリー系指揮者が米国へ渡り、アメリカのオケを育成してきた先駆者である。F.ライナー、ドラティ等の大先輩である。ヴァイオリンをJ.フバイに学ぶ。1921年22歳でアメリカへの演奏旅行の際、詐欺に遭い無一文で放り出された経験を持つ。叩き上げの苦労人。37歳のときに、レオポルド・ストコフスキーと共にフィラデルフィア管弦楽団の共同指揮者となっている。以後、フィラデルフィアo.を42年間支えた。B.ワルター、G.セルらの影に隠れ名声は大きくないが、欧州プレスで改めて聴いてみればその腕前は充分にレコード棚に入れる価値あり。オーマンディが紡ぎ出す音は単純なアメリカの音ではない。長年に渡リオーケスラに、欧州、特に東欧の音を少しでも理解させようと努力した跡が垣間見られる。そこにアメリカ的な開放感を合わせた複合的なサウンドなのだ。これがフィラデルフィア・サウンドとその後呼ばれる音に育っていったのだろう。ジョージ・セル/クリーヴランドo.とは全く異なるが指揮者とオーケストラが、密接な関係において一体感を作っている点は極めて近いと感じる。それがクリーヴランドo.にはない芳醇で華麗な響きである。これを野放図なアメリカの音と決めつけることは誰にもできない。それは音の悪い再版で聴いてそう感じているだけ。5番は6番と同様5回録音している、当盤はその3回目。同じ曲を同じオケと5回録音できる指揮者はこの世に何人いるだろう。
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